小野測器は、振動を捉える入り口となる加速度検出器を始め、固有振動数測定やモーダル解析の際に使用されるインパルスハンマ、高感度振動測定に使用されるレーザドップラ振動計等のセンサから、取得した振動データの解析機器にいたるまで豊富な計測機器を取り揃え、様々な用途に向けて、その全てを組み合わせた振動計測・解析のトータルなシステムをご提供しております。また、振動データの取得から解析までのコンサルティングに関しても承っております。


加速度検出器の構造と原理

水晶の単結晶やチタンサンバリウムは、力を受けるとその表面に電荷が発生します。これを圧電効果と呼びます。圧電効果を生じる材料を圧電材料(圧電素子)といいます。

圧電型加速度ピックアップは、圧電素子をサイズモ系のばねとして用い、また同時に機械電気変換素子として用いたセンサです。振動加速度に比例した電気信号を出力します。

圧電型加速度ピックアップは、圧電素子への力の加わり方の違いにより、基本的に圧縮型とせん断型(シェア型)の2種類に大別されます。それぞれの構造図を示します。

圧縮型は、センサのベースとおもりの間に圧電素子を挟み込んだ構造となっています。
シェア型は、ベースに垂直に立てられたポストとおもりの間に圧電素子を固定した構造となっています。

なお、従来は圧縮型が使われていましたが、最近では、ベース歪みや急激な温度変化の影響が少ないシェア型が普及しています。当社の圧電型加速度検出器は一部を除きシェア型です。



詳しくはこちらの小野測器レポート「振動とそのセンサについて 」をお読みください。




レーザドップラ振動計の原理

ある一定の周波数成分を持つ音波や電波あるいは光波を、ある速度で移動している物体に当てると、移動物体の持つ速度成分に比例して周波数が変化します。これをドップラシフトあるいはドップラ効果と呼びます。

この時、放射した周波数と反射して戻ってきた周波数の間には次の関係が成り立ちます。

 

物体が近づいてくる場合  放射周波数 < 反射周波数

物体が遠ざかる場合    放射周波数 > 反射周波数


 

放射周波数と反射周波数の差は、物体の移動速度に関係し、一般に速度の上昇に伴い周波数の差が大きくなるレーザドップラ振動計はこの原理を使用しています。レーザ光を移動するターゲットに照射すると、ターゲットからの反射光の持つ周波数はドップラ効果によって照射光が本来持つ周波数からドップラシフトします。
この時のドップラシフト量についてみると、シフトした周波数をfD、ターゲットの持つ速度をV、照射光の波長をλ、照射光を当てる方向とターゲットの移動方向とのなす角度をθとすると、次の式が成立します。 

 

イラスト(動作原理=レーザドップラ振動計)

ここで、レーザの照射光の周波数を f0 とすると、反射光の持つ周波数は f0 + fD となります。

レーザドップラ振動計で使用されるレーザ光の波長λはきわめて安定しているため、ドップラ周波数 fD とターゲットの移動速度 V は比例関係にあります。
また、レーザドップラ振動計ではレーザを照射する方向とターゲットの移動方向とのなす角度θは通常0度と設定するため(入射光に対する反射光の平行成分のみを検出:面外振動*)、ドップラ周波数 fD を測定することでターゲットの持つ照射方向の移動速度を求めることが出来ます。
ただし、レーザ光そのものの周波数は極めて高く、直接測定することが困難なため、通常ドップラ周波数 fD の検出は、
照射光 (f0) と 反射光(f0+fD) とを干渉させて検出します。

 

詳しくはこちらの小野測器レポート振動とそのセンサについてをお読みください。

 



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