音響振動解析システム
O-Solution DS-5000

当社が40年余にわたり培ってきたデジタル信号処理技術と、様々な分野のお客様の声を活かし
「どこでも、すぐに、簡単に」 をコンセプトにリリースした音響振動解析システム ― O-Solution DS-5000
「どこでも」 小型軽量化、電池駆動、ノイズに強いアイソレーションを採用
「すぐに」 計測・解析をワンクリックで切り替え、データをすばやく確認
「簡単に」 外部コントロール機能で処理を自動化
精度の高い計測・解析を実現します
ソフトウェア
リアルタイム計測ソフト ESUFEEL と 時系列データ解析ソフト Oscope を統合した O-Solution。
DS-5000 と接続して行う計測モード、収録データの編集、詳細解析を行う解析モードを搭載し、1 クリックでモードの切り替えが可能です。

ハードウェア
DS-5000 は、従来機種 DS-3000 をさらに小型化し、多チャンネル計測に対応(最大 240 ch)。
全 ch アイソレーション(絶縁)されたノイズに強いハードウエアです。

計測と解析ソフトウェアを統合
O-Solutionは、「計測モード」と「解析モード」を搭載しています。
1クリックでモードを切り替えることができるので、実験・計測から収録後の解析までスムーズに行うことができ、操作ミスを低減できます。

豊富なアプリケーション
基本的なデータ処理機能はプラットフォームで動きます。用途に合わせてメインオプションを組み合すことができます。
外部コントロール機能で、機器の連携が可能になります。
ライセンスフリーのビューアー機能、O-Solution Liteでどこでも誰とでも確認ができます。

クリックするとそれぞれの詳細説明へ移動します
それぞれのモードで利用可能なアプリケーション
アプリケーションはモードによって利用可能な機能が変わります

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Oscope(時系列データ解析ソフト)との仕様比較
Oscope | O-Solution | 備考 | |
---|---|---|---|
対応サンプリング周波数 | 0.01 Hz ~ 20 MHz | 10 μHz ~ 100 GHz | 様々なデータに対応 |
解析データ数 | 最大 4 データ | 最大 1,000 データ | 1回の操作で解析できるデータ数 |
出力ファイル数 | 1ファイル | 最大 1,000ファイル | 1回の操作で出力できるファイル数 |
データサイズ | 2 GB | 1 TB | 大容量データへの対応 |
マルチスレッド処理 | 解析作業の並列化 | ||
外部コントロール機能 | 解析作業の自動化 |
ビューアー O-Solution Lite
プラットフォーム OS-5100
大量かつ大容量の時系列データを自在に編集、解析できるソフトウエアです。オプション機能を追加することで、さまざまな解析結果を得ることができます。
画面レイアウトを自由自在に
ドッキングウィンドウで各種ウィンドウの表示位置をお好みのレイアウトに変更することができます。

データ管理を簡単に
O-Solutionは計測・解析条件と取得データをプロジェクトで一括管理します。データマネージャーでデータリストが 一覧できたり、検索・並べ替え機能で多条件・多チャンネルの比較が簡単にできます。

計測モード
波形が見える安心感。
計測状況がつかめるモニターウィンドウ
時間波形(10秒間)を表示するモニターウィンドウを新たに搭載。
時間波形の様子を見ながら設定・計測することができます。

レンジオーバーを見逃さない
チャンネル数やユニット数に応じて、レベルモニター画面を変更できます。

マルチ解析で作業時間を短縮
収録しながら、2つ同時解析が可能です。

※以下の組み合わせによる同時解析はできません。
・オクターブ+トラッキング+REC
リプレイ解析
計測モードの状態で、収録した時系列データを再解析できます。 解析モードに移行する前に予備解析を繰り返し行うことができ、解析条件決めの作業効率が向上します。

解析モード
データ比較で物理現象の掴みが簡単に
物理量(振動、回転速度、トルク、温度etc)・フォーマット・サンプリング周波数の異なるデータでも「同時表示・並べる・重ねる」が自由自在にできます。


マーカー機能で気になるところだけ解析
長時間収録したデータのうち、気になるところにマーカーを追加できます。またそのマーカーを基準に解析範囲を設定することができます。

ロガーメーカーのファイルをダイレクトに読込
各ロガーメーカのデータやエクセルデータをインポートし解析することができます。

インポーター
時系列データのファイルをプロジェクトファイルにコピーするか、コピーせずに参照するかを選択できます。
参照する場合は、ファイルのインポート時間が短縮でき、プロジェクトファイルのサイズも削減できます。
96ch、収録時間10分のファイルの場合
時系列データのインポート方式 | インポート時間 |
プロジェクトにコピーする | 296秒 |
プロジェクトにコピーしない(参照) | 120秒※ |
※ orfxファイルのみが対象です。
※ 参照するファイルのパスが変わった場合は、再度インポートが必要です。
オプションソフトウェア
さまざまな用途に対応するオプションソフトウエアをご用意しています。
デジタルフィルター機能:OS-0521
迅速に異音の周波数帯域を見つけたい
異音や振動問題が発生した際、収録したデータにIIRフィルターやFIRフィルターをかけて試聴することで迅速にその周波数帯域を見つけることができる機能です。
フィルターをかけた、新たな時系列データを生成することもできます。
次数及び周波数に対して同時にフィルターをかける事ができ、回転体の異音調査に役立ちます。



FFT解析機能:OS-0522
機械や部品など構造物がもつ振動や音の周波数成分や共振周波数を把握したい
時間軸の波形を周波数成分ごとに分解することで振動や音の大きさや共振現象を細かく観察する時に使用する最も基本的な機能になります。
パワースペクトル、周波数応答関数、コヒーレンス関数などを演算できます。
FFT解析と同時に、オクターブ解析、トラッキング解析もリアルタイムで計測可能です。
※同時計測にはトラッキング解析機能(OS-0523 )、オクターブ解析機能(OS-0524)が必要です。


加速度のデータから変位、速度の振幅の確認をしたい(トリパタイトグラフ)
トリパタイトグラフ*1 を表示する事ができ、周波数 (Hz) と3つの振幅値(加速度 (m/s2)/ 速度(m/s)/変位(m) )を同時にリアルタイムで読取る事ができます。精密機器を設置する床振動の評価に便利です。
VC曲線*2を表示する事で、半導体製造装置、AFM(原子間力顕微鏡)や電子顕微鏡、レーザー干渉計など振動に敏感な精密機器の許容振動基準や設置環境評価をスピーディに判断できます。
*1 トリパタイトグラフとは、周波数(Hz)軸上で、速度(m/s)を基本として、加速度(m/s2)、変位(m)の振幅を同時に読み取ることができるグラフです。
*2 VC曲線 (振動評価曲線(Vibration Criterion Curves))とは、半導体製造装置や電子顕微鏡などの精密装置を設置する床の振動許容基準線になります。精密機械を設置する際に許容する微振動の基準として提唱されています。 VC曲線使用時は1/3オクターブ帯域幅での評価が用いられ、規格は6 dB 刻みに7段階(VC-A、VC-B、VC-C、VC-D、VC-E、VC-F、VC-G )に分けられており光学顕微鏡から光路長の長いレーザー装置など用途の目安に分かれています。


トラッキング解析機能:OS-0523
回転機器の音響・振動特性を把握したい
モーター、発電機などの回転体から発生する音や振動について、各次数成分がどの回転速度で大きくなるかを把握する機能です。
定比・定幅のトラッキング解析はもちろん、オフセットトラッキングが可能です。
トラッキング解析と同時にFFT解析もリアルタイムで計測可能です。
※同時計測にはFFT解析機能(OS-0522)が必要です。



スイープ運転できない回転機械の次数トレンドを確認したい
一定回転速度ごとに計測した複数のデータを結合して、トラッキング解析データを作成できます(回転速度基準データ統合)。 スイープ運転ではなくても、一定回転速度ごとの計測を順次行なうことで、回転速度範囲の中で問題となる次数を効率よく特定できます。

オクターブ解析機能:OS-0524
環境騒音や振動の測定がしたい
人間の耳は周波数に対して対数(Log)的な特性を持っており、オクターブ解析はこの耳の特性と相性の良い解析です。
騒音レベルや振動レベルなどを把握する際やISO、JIS規格に沿った計測で使用することが多いです。
マルチ解析機能でFFT解析とオクターブ解析を同時に計測することが可能です。
計測モード(リアルタイム計測)で、1/1、1/3、1/6、1/12、1/16、1/24のオクターブ解析が可能です。




音響パワーレベル:OS-0541
様々な対象物に適用される規格に対応
一般の騒音レベルが騒音源との距離や試験環境の影響で値が変わってしまうのに対し、音響パワーレベルは騒音源に対して一義的に決まります。そのため環境ラベル(エコマーク、Blue Angel)や騒音規制で用いられているグローバルな指標です。計測方法は国際規格で定められています。 O-Solution DS-5000では、規格に対応した計測と、音の発生源や周波数ピークの確認を簡単に行えることで、効率的に騒音対策ができます。
放射音計測オプション(情報技術装置):OS-0542
事務機器の個別規格に対応
コンピューターやプリンター、複合機などの放射音計測は、個別規格 ISO 7779で定められています。環境ラベルの取得にはこの個別規格が引用されています。音響パワーレベルの他にオペレータ位置またはバイスタンダ位置の放射音圧レベルや、必要に応じて顕著な離散音を算出します。
音質評価機能:OS-0525
人の聴感特性を考慮した音質評価
一般的に、機器から発生する音の対策・評価は、音圧レベル、FFT解析、1/3オクターブ解析などに基づいて行われます。
しかし、このような解析には人の聴感特性が考慮されておらず、同じ結果でも聴いた印象が異なることがあります。
また、人が音を聴くとき、"音の大きさ"、"鋭さ"、"ざらざら感"など、音に対するさまざまな感覚が生じます。
OS-0525 音質評価機能では、「ラウドネス」「シャープネス」「ラフネス」「変動強度」「トーナリティ」など、 人の聴感特性を考慮し、音に対するさまざまな感覚に対応した音質評価指標を求めることが可能です。
変動音解析機能:OS-0526
時間的に変動する音を評価したい
音の大きさはそれほど大きくないのに、「気になる音」は世の中に数多くあります。 車の走行時に時折聞こえる、「カタカタ」「ビリビリ」といった内装品が発する音や、小型モーターの回転音に混じる、「ジー」という異音などがあります。 時間的な変動が顕著な音は、その大きさ(レベル)がそれほど大きくなくても耳障りに感じることが多いのです。変動音解析機能 OS-0526は、レベルに左右されない時間変動の大きな成分のみを抽出でき、ラフネスや変動強度では検出の難しかった、様々な時間変動の特徴を定量化できるようになります。また、変動がある音と変動がない音を聞き比べる機能を搭載しています。(変動音シミュレーター)
時間周波数解析機能:OS-0527
過渡現象を評価したい
FFT解析では捉えることが難しかった過渡現象を評価する事ができます。特徴量(周波数)を周波数分解能を維持したまま、周波数成分の時間変化を鮮明に表示する事ができます。短時間フーリエ変換とウェーブレット変換を搭載しています。
統計解析機能:OS-0531
様々な統計解析を1つのウィンドウで実現
指令値とフィードバック値を2変量解析することで相関係数を求めるなど、様々な統計解析が1ウィンドウでできます。
基本統計解析
ヒストグラム、自己相関関数、正規確率プロット
2変量解析
散布図、相互相関関数、ステレオグラム、区間統計
3変量解析
3次元散布図、3次元区間統計

動画再生機能:OS-0532
対象物の動作を見ながら現象把握したい
ビデオカメラやスマートフォンなどで録画した動画ファイルをO-Solutionへ読み込み、音や振動などの解析結果と合わせて再生できます。 動画と時系列データやFFT解析結果等を並べて表示することで、対象物の動作で問題となる部位の現象把握に役立ちます。

読み込み可能な動画ファイル形式
AVIファイル / MP4ファイル / MOVファイル / WMVファイル / M4Aファイル
※ 動画データは縦向きや横向きに回転(微調整も可能)して表示できます
※ DS-5000で収録したデータと動画データの開始位置がずれている場合は、時系列位置合わせ機能を用いてデータ毎の位置を揃えることが可能です
外部コントロール機能:OS-0510
繰り返し作業の自動化で時間短縮したい
製品検査装置として利用したい
O-Solution の外部コントロール機能用ライブラリ(O-Step API)を利用することで、お客様が作成したソフトウェア(※)と TCP/IP で通信することができます。

利用例1:
大量データを自動計測・解析・保存可能で時間短縮
利用例2:
試験装置のNV評価機能として組み込む
※対応言語
C#、Python、MATLAB、LabVIEW、C++、VBA
DS-5000 ハードウェアコントロールライブラリ:DS-0511
DS-5000を直接制御したい
O-Solutionを介さず、DS-5000ハードウェアから時系列データ等をリアルタイムに取得することができます。
ご検討される場合は、お問い合わせください。
ハードウェア接続機能:OS-0512
リアルタイムに計測がしたい
ハードウェア接続機能(OS-0512)を使用することで、DS-5000と接続しFFT解析機能・トラッキング解析機能・オクターブ解析機能を計測モードで利用することができます。

DS-5000シリーズ データステーションは、次に記載したスペック(仕様条件)を満たすパーソナルコンピュータと接続することができます。
スペック一覧
共通スペック | |
必須インタフェース | LAN端子 1000base-T、TCP/IPv6 |
OS | Microsoft® Windows® 10 Pro (64 bit版) Microsoft® Windows® 11 Pro (64 bit版)
* 互換モードやMirosoft® Virtual PC等を利用して対応OSを起動した場合、ソフトウェアの動作は保証できません。 |
必須ソフトウェア | .NET Core 3.1 Desktop Runtime(〜Ver. 2.1.7)
|
光学ドライブ | DVD-R
|
推奨スペック① 96 ch以下の計測およびデータ収録の場合 | |
CPU | IntelCore i7 第8世代以降のインテル® Core™プロセッサー
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メモリ | 16 GB以上 |
ストレージ | ディスク容量 32 GB以上の空き
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ディスプレイ | 1920 × 1080 以上 |
推奨スペック② 96 ch以上の計測およびデータ収録の場合 | |
CPU | IntelCore i7 第8世代以降のインテル® Core™プロセッサー
|
メモリ | 16 GB以上 |
ストレージ | ディスク容量 32 GB以上の空き
|
ディスプレイ | 1920 × 1080 以上 |
最小限スペック | |
CPU | IntelCore i5 第8世代以降のインテル® Core™プロセッサー
|
メモリ | 8 GB以上 |
ストレージ | ディスク容量 16GB 以上の空き
|
※必要最小スペックとは、18chまでの収録および計測が可能なスペックです。チャンネル数の多い計測の場合には、必ず推奨スペックのパーソナルコンピュータをご使用ください。
サーバーPCの推奨スペック(ネットワークライセンス)
推奨ハードウェア | |
---|---|
CPU | 1.6 GHz以上(Intel Xeonシリーズ推奨) |
メモリ | 16 bit OS 8GB以上 |
ハードディスク | 100 GB以上の空き容量 |
DVDドライブ | DVDからのインストールのため |
ソフトウェア必要要件 | |
OS(64bit) | Windows Server 2019 |
Windows Server 2016 | |
必須ソフトウェア | .NET Core 6.0 Desktop Runtime |