※ 写真は本体(VC-2200/3200)及び加速度検出器(NP-3331N20)、ケーブル(NP-0143)、マグネットベース(NP-0100)が含まれています。
加速度検出器(NP-3331N20)、ケーブル(NP-0143)、マグネットベース(NP-0100)は別売です。
振動コンパレータ<振動みはり番>VC-2200/3200は 、このクラスでは初めて DSP (ディジタルシグナルプロセッサ)を採用したVCシリーズの後継機です。新たにTEDS等の機能を搭載し、セットアップ時間を短縮するとともに設定エラーを防止します。
VCシリーズ は、加速度検出器の出力信号から、複数バンド(※1)の異なる振動値を同時に計測し、判定可能です。
その上、数値データをパソコンで管理できるなど、振動モニタ2台分の機能を1台に集約するとともに、計測器としての機能も搭載しています。
※1 VC-2200 は2バンド、VC-3200 は3バンド。
本器はディスプレイによる振動レベルの数値表示やバーインジケータ表示に加え、ヘッドホンを接続して振動を音によって確認できるなど、実際の振動を「見て、聞いて」確認する機能も充実しています。更に、シーケンサなどからのタイミング信号で本器をコントロールすることにより、必要な振動現象のみを抽出することを可能にしたコンパレータゲート入力機能を装備。多彩な機能をコンパクトな DIN サイズ(96 mm × 96 mm)に収めました。
生産設備のメンテナンスや常時監視を含めた様々な分野で、高機能且つ高精度な振動監視が低コストで実現します。
VC-3200はVC-2200と比べ、設定可能なディジタルフィルタの周波数や、計測モードを多く搭載しています。詳細な判定条件を設定する必要がある場合に威力を発揮します。
1. TEDS機能 (※TEDS機能を持つ加速度検出器を接続した場合に有効です。) VC-2200/3200
2.対数バーインジケータ VC-2200/3200
3.ヘッドホン音量 MUTE 機能 VC-2200/3200
センサ装着時の衝撃音から耳を保護します。
4.測定・判定条件一括設定 VC-2200
5. パワー平均演算/判定機能 VC-3200
6. ISO 2954:2012 適合フィルタ VC-3200
前機種 (VC-2100/3100) 継承機能
アナログ出力付
ディジタル表示機能
2 バンド同時判定( VC-3200 は 3バンド)
DIN 96 × 96 のコンパクトサイズ
コンパレータ遅延時間設定
コンパレータゲート入力
ヘッドホン接続
メモリー機能搭載 (VC-3200 のみ)
使用事例
振動による製品の良否判定
振動によるベアリングの良否判定を行います
ベアリングを回転させその時の振動値より判定します。周波数バンドに着目することにより、ベアリングの不良内容も確認できます(キズ、異物混入、アンバランス等)。センサは加速度ピックアップの他に速度センサなども使用されています。速度センサを用いる場合は VC-2200/3200 を外部信号入力に切り換えて使用します。
関連分野
機械の異常動作検出
工作機械の主軸のふれ異常検出
工作機械の主軸のふれは加工物の仕上がり精度に大きく影響します。本来は主軸のふれ量を変位計で計測しますが、環境条件や取扱い条件、コスト的な面から、変位計の使用が困難です。VC-2200/3200 は主軸の異常を振動で検出しますので、環境条件に強く、また常時監視が可能です。主軸のふれ量が大きくなると、振動値も大きくなりますので、振動値を監視することにより、主軸のふれ異常を検出できます。
関連分野
設 備 監 視
生産設備のベアリング、歯車等の異常を無人で把握、検出します
従来の設備診断は、定期的に作業員が軸受け箱などの振動を測定し、振動値の変化からベアリング等の部品のメンテナンス時期を把握するなど、作業時間に多くの労力が必要でした。また、突発的な異常発生時には、設備を破損するなどの事故を起こす恐れもあります。振動コンパレータは作業員に代わって、設備の振動を常時監視しますので、労費の削減、異常時の設備破損防止に役立ちます。また、周波数バンドを任意に選択できますので、より設備診断に近い監視が可能です。
関連分野
工具の刃折れ・摩耗検出
無人運転中の工作機械のドリル、バイト等の刃折れを検出
NC マシンなど、多量の部品加工では、そのほとんどが無人運転化されています。この運転中にドリルの刃が折れるなどした場合、加工品は不良となり、再加工が必要となったり、最悪の場合には廃棄処分となることがあります。VC-2200/3200 振動コンパレータは、刃折れ時の振動を検出し、機械を停止させることで、不良加工物の産出を最小限にできます。また、刃が摩耗すると加工精度に影響しますので、摩耗による振動値の変化を監視することで、加工精度の向上に役立ちます。
関連分野
概略仕様
入力部入力チャンネル |
1 |
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信号入力 | プリアンプ内蔵型加速度検出器入力又は外部電圧信号入力(切り替え) * プリアンプ内蔵型加速度ピックアップ: CCLD(センサ用電源)定電流 4 mA DC +24 V 対応加速度検出器 / 絶縁型プリアンプ内蔵加速度検出器 NP-3331B、NP-3331N20(TEDS対応) 、NP-3331N30(TEDS対応) ※これら以外の加速度検出器をお使いの場合には、お問い合わせください。 * 外部電圧信号 : 入力電圧 ±5 V 入力インピーダンス 100 kΩ以上 * 入力コネクタ : C02 (BNC) コネクタ |
断線検知機能(VC-3200のみ) | CCLD使用時にケーブルの断線を検知 オープンコレクタ出力(正論理) *オーバ出力と共用(選択可能) |
センサ感度設定 | 1.00 × 10-2 ~ 9.99 × 102 mV/(m/s2) ディジタル入力 |
単位系設定 | m/s2 又は EU 選択 |
入力レンジ | 0.1 ~ 50,000 m/s2 (センサ感度により設定範囲は変わります) (例:センサ感度 5 mV/(m/s2) のセンサを用いた場合 2.000~1000 m/s2) |
周波数特性 | 3 Hz ~ 15 kHz ±0.5 dB 1.5 Hz ~ 20 kHz ±3 dB (160 Hz基準値) |
入力換算ノイズ | 3 Hz ~ 20 kHz帯域で 30 μVrms 以下 |
ダイナミックレンジ | スルー/AC: 80 dB 以上(入力電圧レンジ ×1、×2、×5) 70 dB 以上(入力電圧レンジ ×10、×20、×50、×100、×200、×500) THR(スルー):1.5 Hz ~ 40 kHz帯域 AC :1.5 Hz ~ 20 kHz帯域 |
TEDS機能 * 注) | IEEE1451.4 (TEDS)対応センサに対応 (Ver1.0 以降) |
※ 非絶縁タイプの加速度ピックアップはグランドループによるノイズの影響を受ける可能性があります。 絶縁スタッドをご使用下さい。 また、ケーブルの取り回しにもご注意ください。
* 注) 他社製TEDS対応センサをご使用の場合: センサ内部にあるTEDS専用チップの種類によってはTEDS情報を読込めない場合があります。
1:他社製センサの購入をご検討されている場合、各社TEDS対応センサメーカまたは販売店へご相談いただき動作確認をお願いします。
2:お持ちのTEDS対応センサを弊社TEDS対応の計測器でご使用になりたい場合、当社デモ品にて動作確認をお願いします。(最寄の弊社営業所へご連絡ください)
接点入力 | キープロテクト・リセット入力・ゲート入力 |
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入力電圧範囲 | HI:+2.4~+5.0 V LOW:0~+0.8 V (無電圧接点入力も可能) |
無電圧入力 | 解放電圧: +5 V 短絡電流:0.5 mA 以下 接点抵抗:50 Ω以下 |
RS-232C 出力 | 標準装備 *転送速度 :VC-2200 9600 bps VC-3200 9600,19200 bps *コネクタ : DIN 8ピン丸型コネクタ *ケーブル : AX-5022B |
VC-2200 | VC-3200 | オプション | |||||||||
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VC-0321 低周波数帯域 フィルタ |
VC-0322 中間周波数帯域 フィルタ |
VC-0323 高周波数帯域 フィルタ |
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設定バンド数 | 2 | 3 | - |
- | - | ||||||
バンドフィルタ | HPF: (ハイパスフィルタ) |
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LPF: (ローパスフィルタ) |
-48 dB/oct バターワース特性 fc にて-3 dB ±1 dB |
fc にて-3 dB ±1 dB |
-48 dB/oct バターワース特性 fc にて-3 dB±1 dB |
-48 dB/oct バターワース特性 fc にて-3 dB±1 dB |
-48 dB/oct バターワース特性 fc にて-3 dB±1 dB |
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アナログフィルタ |
LOW cut: (ハイパスフィルタ) |
10 Hz fc にて -3 dB±1 dB -18 dB/oct |
3 Hz・10 Hz※ fc にて -3 dB±1 dB -18 dB/oct |
- | - | - | |||||
HI cut: (ローパスフィルタ) |
1 kHz / 10 kHz fc にて -3 dB±1 dB -18 dB/oct |
1 kHz※ -3 dB±1 dB -18 dB/oct |
- | - | - |
演算部
VC-2200 | VC-3200 | |||||
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計測モード |
切り替え選択 | ・実効値 ・ピーク値 ・MAXホールド ・ピークホールド |
・実効値 ・ピーク値 ・ピーク最大実効値ファクタ (PEAK/rms) ・MAXホールド ・ピークホールド ・ピーク ・最大実効値ファクタホールド (PEAK/rms) ・パワー平均 | |||
実効値 :rms | 実効値
|
実効値
|
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ピーク値 :PEAK | 時間波形の絶対値のピーク値 | |||||
ピーク・最大実効値 ファクタ:PRF |
無し | ピーク値÷最大値実効値 |
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MAXホールド :MAX Hold |
実効値の最大値をホールド | |||||
ピークホールド :PEAK Hold |
ピーク値の最大値をホールド | |||||
ピーク最大実効値 ファクタホールド :PRF HOLD |
無し | ピーク・最大実効値ファクタの 最大値をホールド |
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パワー平均:PAVG | 無し |
![]()
他の計測モード設定は不可 |
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その他平均機能 タクトマックス値:TAVG |
無し | 500 ms間の最大値を表示 平均回数: OFF/4/8/16/32/64 回 選択可能 |
アナログ出力 | THR(スルー) / AC / DC 同時出力(AC/DC:各バンドの出力を選択)
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ヘッドホーン | バンド毎の AC 出力 *最大出力 : 定格インピーダンス 24 Ω に対して 15 mW 以上 *接続コネクタ :φ3.5 ステレオミニジャック対応 |
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CAL 信号出力 | 160 Hz 1 V0-p ± 3 % を スルー/AC/DCより出力 | ||||||||||||
オーバ出力 | 入力レンジオーバや A/D オーバ時に出力、 オープンコレクタ出力 (負論理)
*シンク電流 : 25 mA 以下 |
機能 |
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コンパレータレベル設定 |
フルスケールレンジの 1 % 刻みで設定可能 |
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出力 | 設定値以上、又は以下の時に出力、
*シンク電流 : 25 mA 以下 |
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作動時間 | 100 ms 以下 | ||||
遅延(継続)時間設定 | 0・0.5・1・1.5・2・3・4・5・6・7・8・9・10・15・20 秒選択 |
ディスプレイ | バックライト付き液晶
計測値表示:4桁ディジタル表示 表示間隔:0.5 秒 バーインジケータ表示 (バーインジケータ表示間隔:0.1 秒) (リニア/対数切替可能) コンパレータレベル表示 |
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OVER インジケータ | 入力レンジオーバ又は A/D オーバ時赤色点灯 |
NG インジケータ | コンパレータ NG 出力時赤色点灯 |
コンパレータON/OFF インジケータ | コンパレータ機能動作時緑色点灯 |
コンディションバックアップ | 電源OFFでも設定値を保持 |
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端子台 | M3.5 角座金付ネジ |
電源 | 定格 DC 24 V (±10 %) | ||||||
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消費電流 | 0.2 A 以下 (25 ℃) | ||||||
使用温度範囲 | 0~+50 ℃ | ||||||
保存温度範囲 | −5~+55 ℃ | ||||||
使用湿度範囲 | 85 % RH 以下 (結露のないこと) | ||||||
外形寸法 | DIN 96 × 96 × 112 mm (突起部含まず) | ||||||
材質 | 94V0 PBT(ポリブチレンテレフタレート) | ||||||
質量 |
約 500 g |
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価格 | VC-2200
(税込
) VC-3200 (税込 ) |
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オプション |
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最終更新日:2016/03/14