トルク試験機の振動トラッキング解析

エンジンやコンプレッサ等の回転機にとっては、その回転機を構成する各コンポーネント(回転軸,ギヤ,ブラケット等の部品)の持つ固有振動数と回転周波数との共振が最も重要な問題になります。このようなことを調べる方法として次のようなステップが良く利用されます。

 

  1. 回転速度の上昇または下降変化によって注目する次数成分の振動,騒音がどのように変化するかを分析する「回転 - トラッキング解析」により、実稼動状態での現象把握を行います。


  2. 次に実験モード解析により、問題となる振動,騒音が構造の固有値と回転による強制振動のどちらに起因するか判断します。

本例では、トルク試験機の騒音問題をトラッキングによる実稼動解析と実験モード解析を行うことで問題を特定した事例を紹介します。

写真(トルク試験機の振動トラッキング解析)

 

測定システム

イラスト(測定システム構成図)

 

 

機器構成

 

測定データ例

データ(トラッキング解析結果の三次元表示)
< トラッキング解析結果の三次元表示>

 

データ(モード解析結果(固有振動時の形状))
< モード解析結果(固有振動時の形状)>

 

トラッキングを行うことにより、破損や騒音の問題が回転に依存する振動(強制振動)と構造の固有振動に依存するものとを把握することができるようになります。さらに構造体に多数の測定点を設けることにより、トラッキング時の実稼動振動形状とモード解析による固有のモード形状を合わせて確認することが可能となり、問題の周波数だけでなく振動が大きい場所を特定することも容易にできるようになります。

それぞれの振動形状は ME's copeVES TM で解析してアニメーショ ン化することができ、またデータを一括して管理することができます。

※上記 O-Chart のコンター図は透明度を 40% に設定しています。
コンターの透明度設定は O-Chart の Ver1.10 より実装されます。

応用例

  • 自動車エンジンの振動・騒音解析

  • 大型発電機のモード円(方向ベクトル表示)解析

  • ギアのねじり振動解析



小野測器では、本アプリケーションによる測定を、音響・振動に精通したコンサルティンググループで承っております。詳しくはこちらのページを参照下さい。

 

最終更新日:2017/12/13



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