加速度ピックアップ よくあるご質問
以下の内容は、圧電式加速度検出器を専用ケーブルにより、センサーアンプやFFTアナライザーなどに直結した場合を想定しています。
■信号が出力されない
1. コネクターがゆるんでいないか |
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ゆるみを確認してしっかりしめてください。 ケーブル側コネクターにガタが無くなるまで締め込みます。 (注) |
2. ケーブルが断線していないか |
予備のケーブルと交換して確認します。機種によっては、CCLD 機能を利用した断線検知機能により確認できます。 |
3. CCLD 駆動がオンとなっているか |
センサーアンプ・FFTアナライザーの設定で CCLD がオンとなっていることを確認します。また、センサー仕様にあった電流値を選択する必要があります。 (注) |
4. NP-0021 ミニチュア/BNC変換アダプターを使用していないか |
NP-0021 ミニチュア/BNC変換アダプターを使っている場合には、注意が必要です。加速度ピックアップによっては、NP-0021に付属するゴムパッキンの厚さのため、しっかり挿入されず、接触不良を起こす場合があります。 その場合は、ゴムパッキンを外して使用してください。特に、加速度ピックアップ NP-3211との接続の場合は、必ず外してください。 |
■ノイズが多い
1. ケーブルに無理な力が加わっていないか |
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ケーブルに無理な力が加わらないような状態でしっかりケーブルを固定します。 |
2. ケーブルがふらふらしていないか |
特に電荷出力型加速度ピックアップを使用している時は、ケーブル自体がふらふら振動すると ケーブル内に静電気ノイズが発生しやすいので、振動しないようにしっかり固定します。 |
3. センサーが風のある場所や白熱球の傍など急激な温度変化を受ける環境にないか |
急激な温度変化があると、センサーケースの熱膨張による歪みにより、低域のノイズ(パイロ効果)が発生します。なるべく風などが直接当たらないようにしたり、白熱球などの熱源による放射熱が当たらないよう留意します。 |
4. グランドループができていないか |
グランドにループができると、いわゆるコモンモードノイズが発生しやすくなります。最適な対処法は現場の機器の接地状況により異なりますので、以下の対策を試し一番良い方法を探ります。
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5. 測定対象にノイズ電流が流れている |
絶縁スタッドを使って、ノイズが計測器側に流れ込むのを防ぎます。
(注) |
6. モーターの漏れ磁束の影響を受けている |
下記対策のいくつかを試してみてください。
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7. 強力な電磁ノイズにさらされていないか |
下記対策のいくつかを試してみてください。
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■信号の振幅値がおかしい、 または、加速度スペクトルがおかしい
1. 加速度の数値がおかしい |
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FFTアナライザーにて加速度検出器の感度校正を確実に実施します。
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2. 加速度検出器の質量が対象となるワークと比べて充分小さいか |
加速度検出器を取り付けるとワークの質量が増える(質量効果)ため、固有振動数が下がります。 検出器質量はワーク質量の 1/50 程度以下を目安としてください。
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3. 加速度検出器の取り付け方法は適切か |
加速度検出器の固定方法により、接触共振の影響で周波数特性に違いが生じます。なるべくリジッド(堅い)な固定方法を選択します。
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4. 振動軸と加速度検出器の取付面が垂直となっているか |
加速度検出器を斜め(ある角度)で取り付けると、実際の振動の余弦分が検出されることになり、小さめの値となるので注意してください。
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5. 入力レンジオーバーしていないか |
FFTアナライザーのスペクトルや時間軸波形だけでなく、ADオーバーや入力レベルインジケータ、更に電荷型加速度検出器の場合はチャージアンプのレベルインジケータを再確認して、適正なレベルに合わせます。FFTアナライザーの表示画面だけで判断しないようにしてください。 (特に、小型の検出器で衝撃振動を計測する場合、FFTの周波数レンジが低すぎて検出器の共振周波数付近にある大きな振動を見逃している場合があります。また、 数10 kHz 以上に大きな振動を検出している場合もありますので注意してください。) |