環境・インフラ

モーター・ポンプの振動監視による設備診断

実際の現場では、設備のベアリング異常などの部品交換はライン停止などの事故を未然に防ぐため、早目の交換を行っているのが殆どだと考えられます。 また交換の目安には聴診棒やドライバーといったもので作業者が振動音を聞きとるなど人為的な判断、いわゆる官能検査によるものも多いと思われます。 測定器を用いた監視には手持ち振動計を用いた定期的なチェックが上げられますが、労力面においても大きな負担となっております。

ここでは、当社の振動計(振動コンパレーターVC-2200/3200)を用いた設備の異常常時監視についてご紹介します。 下図のように、加速度ピックアップにより振動を検知し、振動コンパレーターVC-2200/3200 にて振動値監視を行っている例です。 このシステムにより、機械の異常振動を監視すると共にベアリングなど部品単体の異常も同時監視することがでます。 また振動コンパレーターからの出力信号をFFTアナライザーに入力し波形解析することで、より詳細な振動解析(ベアリングの内輪、外輪、転動体の異常)が可能です。 一般的に前者を簡易診断、後者を精密診断と称しております。


測定システム

イラスト(モーター・ポンプの振動監視による設備診断システム構成)

ポンプ、モーターの機械振動の測定と評価は JIS B 0906にその代表例が記載されています。
VC-2200 / VC-3200 を用いることで、これらの評価方法に準じた監視が可能であると共にベアリングの異常(傷の発生、グリース切れなど)など部品単体の異常監視も可能です。


機器構成

  型名 品名 備考
1 VC-3200 振動コンパレーター VC-2200 振動コンパレーターでも可
2 NP-3000 シリーズ 加速度ピックアップ  
3   ヘッドホン  
4 DS-5000 / O-Solution 3ch 40 kHz FFTセット ◆DS-5100メインユニット
◆DS-0523 3ch 40 kHz 入力ユニット
◆OS-5100 プラットフォーム
◆OS-0522 FFT解析機能
◆OS-0512 ハードウェア接続機能

対応規格

機械の振動測定については、JIS B0906:1998 に書かれておりますので、詳しく知りたい場合は、そちらを参照ください。

JIS B0906:1998 機械振動 -非回転部分における機械振動の測定と評価- 一般的指針

ポイント

  • 常時監視により突発的な異常も検知でき、事故を未然に防ぐことができる
  • 官能検査を定量化し、人為的なミスを防ぐことができる
  • 人件費などの費用削減に大きく貢献できる

自社の設備や測定ツールを利用した、自動車の評価試験や音響・振動試験(出張測定含む)をお引き受けします。
また、お客様の困り事や課題に対するコンサルティングもお引き受けします。 課題設定から、現象把握、効果確認まで、お客様の解決プロセスをご支援します。

詳しくはこちらのページを参照ください。

最終更新日:2008/05/30