自動車の動力構成部品に使われているヘリカルギアの不良が、実走行試験において見つかりましたが、製造チェック時の良否判定の指標外によるものでした。
今回は Oscope2を用いて新たな良否判定指標を作った事例をご紹介いたします。
現状のギア良否判定装置構成 (製造チェック時の良否判定)
上下に取り付けたモーターにより、
トルク配分比=上トルク/下トルクを計測する
トルク配分比にしきい値を設けて判定条件とし、
OK/NG判定を行う
現状の判定装置でOK判定の出たギアが、
実走行試験においてはNG判定となった
新たな良否判定指標が必要
新たな判定指標として-ギア振動の測定のための機器構成
NPシリーズ加速度ピックアップで軸受けおよびヘリカルギアの振動データをDS-3000を使用し取り込みORFファイルに保存 →Oscope2で解析
新たな判定指標を作るための流れ
1.NG品計測結果
2.通常運転時の再現テスト
3.問題発生
4.対応策の考慮
|
5.NG品の音に注目
6.異常状態の抽出 (可視化)
7.異常振動可視化のための処理
8.新たな判断指標の設定
機器構成
型名 | 品名 | 備考 | |
---|---|---|---|
1 |
DS-3000シリーズ | ESUFEEL(4ch FFTセット) | ◆DS-3204 4chメインユニット ◆DS-0321 FFT解析機能 ◆DS-0350 レコーディング機能 ◆USB3.0 ケーブル(2 m) |
2 |
NP-3331B | プリアンプ内蔵加速度ピックアップ | フロート、簡易防水タイプ |
3 |
OS-2720 | 本体+信号処理+周波数解析+レコーディング |
ポイント
小野測器では、本アプリケーションによる測定を、音響・振動に精通したコンサルティンググループで承っております。
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最終更新日:2014/07/08