計測機器システム構成例・活用事例
製造業・工業機械
回転速度ムラ・回転共振 測定比較(レーザー面内速度計 vs 回転検出器+FVコンバータ)
回転速度ムラ・回転共振を測定するにはレーザー面内速度計を使用する方法や回転検出器とFVコンバータを使用する方法などがありますが、
今回はそれぞれの方法で計測し必要な冶具や得られる結果について比較してみました。
今回比較した計測機器
レーザー面内速度計 LV-7000シリーズ
検出用の歯車や歯切り円盤が不要です。
0 速度からの起動、停止時の速度検出が可能
応答・分解能が高く、回転体の逆転も検出できます。
0 速度時にDCオフセットが生じ、アナログ出力上で完全に0速度にならないケースがあります。
磁電式・電磁式回転検出器 MPシリーズ + 高速FVコンバータ FV-1500
検出用の歯車や歯切り円盤が必要です。
0 速度からの起動・停止時、逆転を含む速度検出ができません。
応答や分解能は LV 比較で低い。
外乱に強く、回転体の同期回転ぶれ(RRO(Repeatable Run Out) )の影響を受けにくい特長があります。

機器構成
出力波形比較

※ MP-992 電磁式回転検出器は、1000回転近辺から速度検出。
レーザー面内速度計(LV-7000)と磁電式回転検出器(MP-981)検出結果の比較
回転速度検出結果(全波形)
0速度 → 回転起動時比較
回転共振時の振幅比較
回転停止(0速度)時比較
ポイント
LV-7000 レーザー面内速度計 | MP-981 電磁式回転検出器 + FV-1500 高速FVコンバータ | |
---|---|---|
センサー | 非接触(レーザー光) | 非接触(要 強磁性体歯車) |
センサー固定冶具 | 要 | 要 |
センサーまでの距離 | 200 mm(レーザー投射口より) | 0.5 ~ 1 mm (先端より) |
0 速度からの検出 | 可(DCオフセット有り) |
不可(DCオフセット無し) |
逆転の検出 | 可 |
不可 |
応答・分解能 | 高応答・高分解能 | - |
0 速度までの検出 | 可(DCオフセット有り) |
不可(DCオフセット無し) |
同期回転ぶれ影響 | 大きい |
小さい |
- 環境、回転数範囲、分解能に応じた計測方法を選択ください。
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最終更新日:2018/07/13