FSCANメモリーの操作

1. 概要

FSCANメモリーは、1~200のアドレスを持つ独立したオクターブフィルターの演算結果をストアするメモリーです。また、ストアしたデータは上書きしない限り保存され続けます。

<メモ>
FSCANメモリーにオクターブフィルタの演算結果をストアするには、オプションの1/1オクターブフィルタ(LA-0561)または1/3オクターブフィルタ(LA-0562)、リアルタイム1/1オクターブフィルター(LA-0563)、リアルタイム1/3オクターブフィルター(LA-0564)を別途お買い求めください。 LA-0563、LA-0564のメモリー操作は 1/1 リアルタイムオクターブフィルタおよび 1/3 リアルタイムオクターブフィルタに関するページを参照してください。

 

■注意事項一覧

LA-0561、LA-0562を用いてFSCANメモリーへ1/1または1/3オクターブフィルタデータをストアする前に、次の事項をご確認ください。

  • 1/1または1/3オクターブフィルタにより測定したデータは、1スキャン分データが1つのアドレス上にストアされます。また、ストア完了後はアドレスが自動的に1つ繰り上がっていきます。

  • 各バンドの切り替え時間は、動特性で設定されている3倍の待ち時間(FAST/375ms/SLOW/3s)が、自動的に各バンド切替え時間として設定されます。

  • 1/1または1/3オクターブフィルタにより測定した瞬時値は、測定したバンドの最後のサンプリングデータとしてストアされます。

 

2. LA-0561、LA-0562を使用したデータのストア手順

 

◆操作

  • フィルタ演算の一般的な測定条件を設定する。
    周波数特性や動特性などを設定します。詳細は、「第3章 騒音の測定操作」をご覧ください。

  • オクターブフィルタの測定条件を選択する。
    最初に、パネルスイッチ[THRU/FILTER]を押しフィルターを有効に設定します。次に、パネルスイッチ[1/1 1/3 R.T.]を押し、1/1または1/3のいずれかオクターブフィルタを設定します。最後に、パネルスイッチ[MEAS TIME]を押し測定時間を設定します。

  • メモリーモードを起動し、FSCANメモリーを選択する。
    機能2のパネルスイッチ[Mem Mode]を押しFSCANを設定します。

  • ストアするアドレスの番号を指定する。
    機能2のパネルスイッチ[Address ▲・▼]を押すたび、アドレスが増減します。なお、すでにデータがストアされているアドレス番号の後ろにはマーク(*)が表示されています。

  • ストアするデータの種類を選択する。
    パネルスイッチ[Lp/Leq…]を押しストアするデータの種類を選択します。

  • パネルスイッチ[Store]を押しストアを開始する。
    各バンドの演算データ( LP/ Leq/ LE/ LPK/ LMX/ LMN のいずれか1データ)がFSCANメモリーへストアされます。設定したオクターブフィルタにより、スキャン動作が次のように異なります。

    • 1/1オクターブフィルタ設定時
      THRU A→THRU C→THRU F→31.5→63→125→250→500→ 1k→2k→4k →8k→THRU A→THRU C→THRU F

    • 1/3オクターブフィルタ設定時

    THRU A→THRU C→THRU F→20→25→31.5→40→50→63→80→100→
    125→160 →200→250→315→400→500→630→800→1k→1.25k→1.6k
    →2k→2.5k→3.15k→ 4k→5k→6.3k→8k→10k→12.5k→THRU A→
    THRU C→THRU F

    ストアが終了するとアドレス番号は自動的に繰り上がります。ストアを強制的に終了するには、再度パネルスイッチ[Store]を押します。ストアを一時的に停止するには、パネルスイッチ[PAUSE/CONT]を押し、再度パネルスイッチ[PAUSE/CONT]を押すと一時停止が解除されます。

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    3. ストアデータのリコール手順

     

    <メモ>

    • リコールデータを画面表示した状態で、パネルスイッチ[Address ▲・▼]を押すと、アドレスの増減に伴いリコールデータも切り替わります。

    • データがストアされているアドレスにはマーク (*)が表示され、データがストアされていないアドレスにはマーク (*)が表示されません。

    • リアルタイムデータがストアされているアドレスには、マーク(#)が表示されます。

     

    ◆操作

  • メモリーモードを起動し、FSCANメモリーを選択する。
    機能2のパネルスイッチ[Mem Mode]を押すとメモリーモードが起動します。さらに、FSCANメモリーが選択されるまでパネルスイッチ[Mem Mode]を何回か押します。

  • リコールするアドレス番号を指定する。
    機能2のパネルスイッチ[Address ▲・▼]を押すたびにアドレスが増減します。また、すでにデータがストアされているアドレス番号の後ろにはマーク(*)が表示されています。

  • リコールを実行する。
    機能2のパネルスイッチ[Recall]を押すと、FSCANメモリーにストアされているデータがリコールされます。また、リコールをOFF(解除)したいときには、再度パネルスイッチ[Recall]を押してください。

  •  

    4. リコール画面のリスト表示切替え

    1/1または1/3オクターブフィルタの各中心周波数のレベルは次の手順で切り替えることができます。なお、1/3オクターブフィルタの各中心周波数のレベルを表示するリスト画面は全部で3画面あります。FSACNメモリーデータリコール画面を表示した状態でパネルスイッチ[LIST]を押すと(1回)、1/1または1/3オクターブフィルタの各中心周波数のレベルが一覧表示されます。さらに、パネルスイッチ[LIST]を押すと(2回)各周波数補正特性ごとのALLPASSレベルが一覧表示され、またさらにパネルスイッチ[LIST]を押すと(3回)元のリコール画面に戻ります。

     

    5. リコール画面とパネルスイッチ

    リコール画面表示中は、次のパネルスイッチのみ操作が可能です。操作不可のパネルスイッチを操作する場合には、再度機能2のパネルスイッチ[Recall]を押しリコールを解除してください。

     

    [LIGHT]           :   バックライトのON / OFF切替え
    [Recall]            :   リコールのON / OFF切替え
    [2nd]                :   パネルスイッチの機能切替え
    [Address]         :   アドレス番号の切替え
    [LIST]               :   通常画面とリスト画面切替え
    [FILTER FREQ] :フィルタ中心周波数の切替え

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