

中期経営計画
Medium Term Management Plan
中長期戦略の位置づけ
近年、あらゆるものを取り巻く環境が目まぐるしく変化しています。テクノロジーの急速な発展、人々の生活様式や意識の変化、環境・社会・人権等への意識の高まり、加えて当社グループの主要顧客である自動車業界は100年に一度の変革期を迎えています。
このような変化に柔軟に対応し、さらなる成長を遂げるため、また当社グループが描くビジョン「人とテクノロジーのより良い関係を支え サステナブルな社会の実現を加速させる」を実現するため、長期経営戦略および中期経営計画を策定・実行しています。
長期経営戦略は「モノ→コト→モノの循環による顧客価値の創出」としました。製品の機能(モノの価値)をベースに、サービスを通してさらに価値を高め(コトの付加価値)、お客様との共創の中で得た知見を製品開発にフィードバックするプロセス(モノ→コト→モノの循環)により、持続可能な成長を目指します。
また、直近3ヵ年に実施する中期戦略、重点施策を中期経営計画とし、具体的な施策に落とし込んで推進しています。
これら経営戦略および経営計画は、創業の精神および当社社員が作り上げてきた価値観、私たちが共有する想い(スピリット)を不変のものとして守り抜くことを前提としており、当社の企業理念を基にした戦略、計画であると位置づけています。

中期経営計画 Challenge Stage
ロードマップ
2030年のビジョン達成を目標に策定している中期経営計画の各Challenge Stageでは、その位置づけに沿った基本方針を策定し、変化する環境に即した戦略を速やかに実行しながら長期ビジョンに着実に近づく体制を整えています。

中期経営計画 Challenge Stage Ⅳ
(2025-2027年)
当社は2025年1月から始まる新しい経営指針として「中期経営計画 Challenge Stage Ⅳ」を公表しました。
- 中期経営計画 Challenge Stage Ⅳ (812 kB)
中期経営計画 Challenge Stage Ⅳ 説明会動画
中期経営計画 Challenge Stage Ⅲ
(2022-2024年)

基本方針:再生~Reborn~
さまざまな変化がこれまでにない速さで進行しており、当社の事業活動にも大きな影響を与えました。これらに柔軟に対応し、業績の回復とさらなる成長を遂げるため、また当社グループが描くビジョン(ありたい姿)を実現するために、現在中期経営計画 Challenge Stage Ⅲ「再生~Reborn~」を推進中です。このStage Ⅲにおいては、当社の資本コストを分析し、収益性に関する経営指標としてROE5%の実現を目標としています。その実現に向け、3つの活動テーマ(成長戦略、業績伸長、構造改革)を掲げ活動を継続しています。
業績目標(連結売上高140億円、連結営業利益10億円)の達成に向けて挑戦の機運を再び盛り上げ、新たに生まれ変わる覚悟を持って変革に取り組み、業績の伸長を目指します。
「人とテクノロジーのより良い関係を支え
サステナブルな社会の実現を加速する」ビジョン実現への3つのテーマ
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1.成長戦略
「環境」「社会的課題の解決」を通した成長の実現
「安全」「環境」「豊かさ」への貢献に向け社会に「安心」を届け、持続的な成長を実現する -
2.業績伸長
アジア地域を中心とした海外市場の強化による収益の拡大
海外市場への販路拡大とともに商品投入を行い、早期に収益拡大へ結びつける -
3.構造改革
DXとオープンイノベーションの推進による改革の実現
Internal DX、External DXの双方を推進し、社外とも密接に連携を図り、ビジネスモデルや企業文化を含めた改革を実現する
数値指標
Stage Ⅲ 達成目標 | 実績トレース | |||
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2021年⇒2024年 | 2022年 | 2023年 | ||
連結売上高 (百万円) |
9,852 | 14,000 | 10,928 | 11,539 |
連結営業利益 (百万円) |
△859 | 1,000 | 55 | 139 |
ROE | △9.6% | 5%以上 | 1.9% | 3.3% |
海外売上高比 | 14.4% | 27.0% | 16.5% | 18.4% |

成長戦略:「環境」「社会的課題の解決」を通した成長の実現
より快適で豊かな生活を実現する音環境の改善に関する取り組みとして、音の感性価値と、計測機器事業の音響解析の技術を組み合わせたWebサービスSound
Oneの提供を開始しました。「感性と物理をつなぐ音のプラットフォーム」として、あらゆるユーザーを“音”の価値で一つにつなぎ、より豊かで快適な音環境の創造を目指しています。
また、エンジニアリングサービスによる収益を確立し、同時にそこから得られる市場情報をいち早く商品開発へフィードバックする「モノ→コト→モノ」の循環により、持続的な価値提供と競争力の維持・向上実現を目指しています。計測技術の知見を活かしたコトビジネスへの参入として、EVのベンチマーキングレポートの販売を開始しました。レポートの販売提供を通じてカーボンニュートラルの実現を支援します。

構造改革:DXとオープンイノベーションの推進による改革の実現
DXを活用した業務の効率化による時間の創出や、拡販活動、開発期間短縮等の取り組みを継続しています。また、「人財」、「構造(仕組み)」、「風土・文化」の各観点から、創業の精神でもある“新しいことへの挑戦”を推進し、コミュニケーションの活発化や学べる環境作り等、従業員エンゲージメントの向上を図っています。2023年7月には人財の育成および技術伝承加速のため、定年を延長しました。急速に変化する市場環境において革新的で競争力のある製品やサービスを提供するため、外部組織との連携による共同研究にも取り組んでいます。

業績伸長: アジア地域を中心とした海外市場の強化による収益の拡大
コロナ禍における海外渡航規制・活動規制等があり、2023年の上期までは十分な活動ができず当初想定した拡大は実現できておりませんが、コロナ禍以前の実績まであと少しという水準まで回復させることができました。海外販路拡大、マーケットニーズに合致した商品投入、および現地法人の体制や本社との連携を一層強化し、また異なる地域の市場における特徴をふまえた保守体制の確立に向けた活動を行い、グローバル市場での拡販を図ります。また、Web展示会やウェビナー等、DXをより一層進展させ、これをマーケティング分野にも応用することで、新市場の開拓にも取り組みます。
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Ono Sokki India Private Ltd.のスタッフ インド ハリヤナ州
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コロナ禍も模索しながらセミナー活動を継続