VEシリーズは、金属等の導電体とセンサーとの距離を高精度で非接触に測定可能な微小変位・振動検出器です。タービン、電動機、コンプレッサといった回転機の軸振動や面振れ、移動中物体の厚さや幅の測定・制御などに威力を発揮します。変位量の測定はもちろん、たわみ量、反り量の測定・制御用として幅広い応用が可能です。
非接触検出のため、回転あるいは振動物体に負荷をかけず、そのうえ振動モードを変えることもありません。
測定範囲 20μm~8 mm 用まで9種類のセンサーを用意。測定体が金属の場合は、材質を変更してもセンサーを再校正せずに測定できます。
VEシリーズは、VT-5200/VT-5700 シリーズ静電容量式非接触変位計または CL-5610 シリーズ静電容量式非接触厚さ計と組み合わせて使用します。
静電容量式非接触変位計 VT-5200シリーズ
静電容量式非接触変位計 VT-5700シリーズ
静電容量式非接触厚さ計 CL-5610シリーズ
VEシリーズセンサーは、VT-5200/VT-5700 シリーズ専用変換器またはCL-5610 シリーズ静電容量式非接触厚さ計と組み合わせて使用します。測定対象物や測定精度は使用される変換器・厚さ計により異なります。詳細は各製品ページを参照ください。
VT-5200 シリーズ 静電容量式非接触変位計
VT-5700 シリーズ 静電容量式非接触変位計
CL-5610 シリーズ 静電容量式非接触厚さ計
*VEシリーズセンサーは、個体偏差を変換器で補正しています。このため、センサーと変換器は一対一で校正しています。他のセンサー(同型を含む)と交換する場合は、再校正が必要です。
測定対象物の材質が導電体であれば測定可能です。導電体には次のようなものがあります。
金属板 | 鉄、アルミ、ステンレス等の金属。 |
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シリコンウェハー | 金属板と同様に測定できます。 |
銅箔基板 | エッチング前の両面銅箔基板の厚さを測定できます。 |
ペースト状のもの | 焼成前の電池の極板などペースト状のもの。 |
カーボン系の板 | ガスケット材などでカーボン系の材料を多く含むもの。 |
アルマイト | アルマイト加工されたアルミ板は、表面に絶縁膜があり測定が不安定になる場合があります。 |
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塗装されたもの | 絶縁体の塗料を塗装された場合、測定値に誤差を含みます。 |
丸いもの | VE センサーは、測定対象物として平面を前提としているので、曲面の場合は誤差が生じることがあります。 |
表面が粗いもの | 表面が粗いものを測定すると、接触式の測定器による測定値に比べて薄くなります。 本器による測定は、表面凹凸のほぼ平均となります。また、表面が非常に粗い場合は測定できない可能性があります。 |
多孔質のもの | 測定対象物が多孔質の場合、その開孔率によっては薄く測定されます。 |
測定対象物が絶縁体の場合は、CL-5610 シリーズ静電容量式非接触厚さ計に CL-0300 絶縁体測定機能ソフトウェアオプションを追加することで、絶縁体(硝子、サファイア、水晶、プラスチック、プラスチックフィルムなど)の厚さも高精度に測定することができます。
型名 | VE-5010 | VE-1020 | VE-1520 | VE-3020 | VE-8020 |
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測定範囲(μm)※1 | 50~500 | 100~1000 | 150~1500 | 300~3000 | 800~8000 |
外形(mm)※2 | Φ6 | Φ8 | Φ10 | Φ20 | Φ40 (保持部Φ20) |
ケーブル長 | 1.5m(ケーブル一体型) | 別売 VL-1520/VL-1521 ケーブル(1.5m) | |||
温度係数 | k1=1.7×10-5、k2=3.4×10-5 | ||||
使用温度範囲※3 | 0~+80 ℃ | ||||
価格 |
(税込 ) |
(税込 ) |
(税込 ) |
(税込 ) |
(税込 ) |
型名 | VE-2011 | VE-5011 | VE-1021 | VE-8021 |
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測定範囲(μm)※1 | 20~ 200 | 50~500 | 100~1000 | 800~8000 |
計測部外形(mm)※2 | Φ3 (保持部Φ10) |
Φ6 (保持部Φ10) |
Φ8 (保持部Φ10) |
Φ40 (保持部Φ10) |
ケーブル長 | 別売 VL-1520/VL-1521 ケーブル(1.5m) | |||
温度係数 | k1=1.7×10-5、k2=3.4×10-5 | |||
使用温度範囲※3 | 0~+80 ℃ | |||
価格 |
(税込 ) |
(税込 ) |
(税込 ) |
(税込 ) |
※1 測定範囲とは、センサー端面から測定対象物までの最大ギャップを表わします。
※2 測定対象物の測定面は、センサー外径より大きい面積が必要になります。
※3 使用温度範囲とは、センサーとして動作可能な温度範囲であり、直線性が保証される温度範囲ではありません。
直線性を確保するためには+23 ℃±2 ℃の温度でご使用ください。 VEシリーズの温度特性に関しては次を参照ください。
VL-1520(両端ストレートタイプコネクター) 価格 (税込 ) |
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VL-1521(L 型コネクター-ストレートタイプコネクター) 価格 (税込 ) |
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温度特性 |
ΔD≒ (K1×l + K2×D) Δt
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最終更新日:2016/09/02