加速度ピックアップ よくあるご質問
NP シリーズ加速度ピックアップの振動波形( PS-601 の電圧出力)をオシロスコープで観測している。 この時間軸波形の読み値を振動レベルで表すにはどうしたら良いか? |
「振動レベル」の測定は「振動レベル計」で測定をする必要が有ります。振動レベルとは振動信号に人の振動感覚補正(周波数補正を行った後、レベル化 <実効値を求める>)し、その値が10−5m/s2の何倍になるかを求め、その対数をとって表示したものです。電気的構成は騒音計と同じですので、詳しくは「VR-6100 振動レベル計」を参照ください。周波数補正をしないでレベル化したものが「振動加速度レベル」といわれています。
今回は周波数補正ができませんので「振動加速度レベル相当に換算する」方法を説明しますが、この方法ではJIS等で決められたレベル化処理がされていません。よってあくまで参考値として取り扱いください。
<計算例>
例えば電圧値が 1.39 mV(P-P)であれば、0-P に換算すると、
P-P = 1.39 mV ÷ 2 = 0.695 mV (V0-P)
電圧を振動加速度 B m/s2に換算すると
B = 0.695 ÷ A ( m/s2)
A = NP-3120 の感度 mV/(m/s2) これを1.00 mVとすると、
B = 0.695/1 m/s2 = 0.695 ( m/s2 0−P)
これを実効値 C に換算すると、
C = B/√2 = 0.695/√2 = 0.491 ( m/s2 rms)
これを振動加速度レベル D に換算するには、10−5 m/s2 との比の対数をとり
D = 20 Log (0.491/10−5) = 20 Log (0.491) + 100 = 93.8 dB
となります。(時間波形は色々な周波数から成り立っているので周波数補正ができなく、振動レベルでは表せません)
アンプ PS-601 のゲインを 10 倍にしたら、読み値の 1/10が実際値か? |
その通りです。上記<計算例>での A の感度を 10 倍( = 10.0 mV )として計算してください。