加速度センサからの加速度値を速度や変位に変換する方法は?

振動物体の状態を表すパラメータとして加速度速度変位がありますが、周知のようにこれらは微積分の関係にあります。振動計測のセンサとして加速度センサが実用上よく使われますので、FFTアナライザでは計測した加速度値を速度や変位に変換するために積分機能を装備しています。また、加速度値を m/s2 の単位で EU 校正した場合、積分することにより速度の単位を m/s、変位の単位を m で自動的に直読することができます。FFTアナライザでの微積分機能は、周波数軸上での微積分と時間軸上での微積分との2つの機能を備えています。

狭帯域分析しているパワースペクトルでは、各周波数でのパワーは正弦波の振幅の2乗相当と見なすことができますから、FFTアナライザでの周波数軸微積分は、角周波数 ω(= 2π f f:周波数)の乗算や除算で実施しています。積分演算の例では、パワースペクトルの値を1重積分では ω2 で、2重積分では ω4 で除算する(リニアスペクトルでは、ω と ω2 相当)ことにより、求めています。周波数軸上の振幅値だけ求めるのであれば、周波数微積分がよく利用されます。

時間軸微積分は、直接時間波形を数値演算前処理して求め、その後 FFT してパワースペクトルを求めています。時間軸積分を使うことにより、加速度波形から速度や変位の時間波形を求めることができ、特に衝撃的な振動波形の瞬時の振幅を読み取ることができます。

時間軸積分で注意することは、積分演算(特に2重積分)は大きな数値ダイナミックレンジを必要とする演算ですので、広い周波数帯域を含んだ時間波形を積分しても、低周波帯域だけの波形となり高周波帯域の波形は実質観測することができないということです。具体的な手法としては、ハイパスフィルタ(アナログまたはディジタル)を利用して着目する周波数に帯域制限した時間波形を時間積分することになります。

 

 



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