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微分・積分機能に関して

FFTアナライザでの微分・積分機能に関するご質問を次表にまとめました。

【質 問】

【回 答】

【関連する取説の章】

1

微積分機能について

微積分機能は表示方法により時間軸と周波数軸の2通りあります。

又扱うデータにより操作が3通りあります。

(1)データを取り込みながら微積分する方法

(2)記憶した時間軸データを周波数軸微積分する方法

(3)演算式を使った微積分の方法

5.5.1時間軸微積分

5.5.2周波数軸微積分

7.2メモリーデータの解析

5.4演算式を使った設定

2

(1)加速度の時間波形を積分し変位表示したい

(1)Pouse状態での積分は、演算式の機能を使います。

(2)データを取り込みながら積分表示する時は
Analysis−TIME CALC−2重積分

を使います。

5.4演算式を使った設定

5.5.1時間軸微積分

3

(2)加速度の時間波形を変位で表示したい

DC~低周波域は加速度センサーの測定範囲をはずれるので注意が必要です。
微少加速度では変位表示したとき、相対的にDC成分の影響や周波数成分(周波数分解能の整数倍でない成分)の影響で思ったような結果にならないことが有ります。

関連する機能は

(1)時間軸2重積分機能。

(2)DCキャンセル機能

(3)10Hzハイパスフィルター機能

が有ります。 その他として

(4)PS703積分器を通し、積分後の信号をCFに入力する方法をお勧めします。

(5)周波数領域の変位表示として   周波数軸積分機能が有ります。

5.5.1時間軸微積分

5.5.2周波数軸微積分

3.9DCキャンセル機能

4

加速度Gの時間波形を2重積分し、変位(μm)に校正するには

(1)EU校正機能の感度設定で

   1m/s2当たりの電圧   を設定し単位を「m」にしてください。

(2)時間軸積分機能で変位表示します。

(3)旧Verでは 速度/変位直読機能「G→mm」を使用することが出来ます。
新Verで改正計量法に対応のためこの機能は削除されています

 

5.3.11Vを任意のEUとする

5.5.3速度/変位直読機能

5.5.2.(2)周波数軸積分

4.1 時間軸2重積分したが放物線状の曲線になってしまう

5

周波数軸での積分の操作方法は、計算式は

周波数積分の計算式は、ある周波数FのLINスペクトルの値(dB表示しない)をaとすると、

  1重積分=a÷(2πF)
    2重積分=a÷(2πF)2 

積分すると小さい値になるのでY軸オートスケールを使うと便利です。

DC成分が大きいと、DC成分でオートスケールされてしまいます。
そのときはマニュアルスケールを使用してください

5.5.2周波数軸微積分。

6.1.1Y軸のログ・リニアの切り替え

6.1.2.(3)オートスケールによる方法

6

演算式を使った積分の操作は

データを測定した後で微積分演算するには演算式を使います。

時間軸積分と周波数軸積分とでは演算子が違います。

いずれも微積分機能と同じ計算式に乗った計算結果を表示します。

積分結果はいずれも小さい値になりますのでY軸スケール変更を併用してください。

5.4演算式を使った設定

3.9DCキャンセル機能

6.1.2.(3)オートスケールによる方法

7

加速度のスペクトルを2重積分し、変位(μm)に校正するには

センサー感度:1G=10mV、周波数=100Hzの時25mVのスペクトルを変位(μm)に変換するには

加速度=25÷10=2.5(G)

変位=2.5×9800000(μm/s)÷(2π×100)=62.1(μm)

校正機能で、 校正値=9800000÷10 の値をキーインすることでY軸μmに校正できます。 

5.3.11Vを任意のEUとする

5.5.3速度/変位直読機能

5.5.2.(2)周波数軸積分

8

加速度のパワースペクトルを2重積分すると成分がなくなってしまう

周波数積分の計算式はある周波数FのLINスペクトルの値(dB表示しない)を aとすると、

  1重積分=a÷(2πF)
    2重積分=a÷(2πF) 

積分すると小さい値になるので画面の下限に小さく表示された状態になります。
Y軸オートスケールを使うと便利です。

5.5.2周波数軸微積分。

6.1.1Y軸のログ゙・リニアの切り替え

6.1.2.(3)オートスケールによる方法

9

振動加速度の時間軸データがFDに収録されている。

DCキャンセルしながら時間軸2重積分処理したいが

可能です。

DCキャンセルON,時間軸2重積分ONの状態でメモリーデータ解析機能を実行(スタート)します。

3.9DCキャンセル機能

5.5.1時間軸微積分

7.2.2フロッピーディスクデータを使用した解析

10

振動対策後の効果評価したい

方法として

(1)スペクトルのオーバーオール、パーシャルオーバーオールの比較。

(2)データの重ね書き。

(3)演算式を使い基準データとの差をみる。

が考えられます

5.8.2.(2)パーシャルオーバーオール

6.4重ね書き表示

5.4演算式を使った設定

11

加速度信号を1回積分し速度表示しているが低周波でデータが大きくなる。

オーバーオールで評価しているのでその部分をカットしたい。

方法として

(1)DCキャンセル機能を使う。

(2)ハイパスフィルターを使う。

(3)パーシャルオーバーオール機能でオーバーオールの計算範囲を指定する。

(4)X軸スケール機能で表示範囲を変更する。

が考えられます。

3.9DCキャンセル機能

2.6.6フィルターの切り替え

5.8.2.(2)パーシャルオーバーオール

6.2.2X軸のスケール変更

12

ブロックメモリーにストアしてあるパワースペクトルデータに対しjwの演算をしたい。

(1)一括で演算出来ないか。

(2)演算式のブロックメモリは1~8迄しか使えないのか。

CF内で実行するには

(1)積分機能は、画面に表示されたデータに対してのみ演算されます。

  1データ毎画面に呼出し演算してください。

(2)ブロックno.9~50番のデータは1~8番に移さないと演算できません。

5.4演算式を使った設定

13

パワースペクトルを2重積分した値の精度は

2重積分の計算は 
  (Y軸値)÷(2πf)
        の計算しています。

32bit浮動小数点で計算していますので、表示された値の小数点以下3桁以上の精度(カーソル読み値)があります。

 

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