エンジン振動の回転-トラッキング線図例
演算中に回転-トラッキング線図を描画したり、演算終了後に描画したい次数または周波数を設定し、描画することも可能です。
なおトラッキング解析を行なうには、DS-0321 FFT解析ソフトが必要となります。
キャンベル線図
カラーマップ
エンジンやコンプレッサー等、低回転から高回転まで幅広い回転速度の範囲をカバーしなくてはならない回転機にとっては、回転速度とその回転機を構成する各コンポーネント(回転軸、ギア、ブラケット等の部品)のもつ固有振動数との共振が最も重要な問題になります。大型発電機等のねじり振動の場合、共振が許容応力を超える大きな励振エネルギーを生み出し、破壊を招く大事故にもなりかねません。
回転機がある回転速度で振動を起こし、どのコンポーネントから振動や騒音が発生しているのか、または回転速度の何次(何倍)の成分から振動や騒音が発生しているのかを見極めるのに有効なのが、回転 −トラッキング解析です。
下図に見られるように回転 −スペクトラム線図(スペクトラムの三次元)は回転速度の変化に対する周波数(次数)スペクトラムの変化を把握する図表です。それに対して、ある特定の回転速度において、回転の何次の成分からどれ位の騒音・振動が発生しているのか、2次元グラフで示すのが回転 −トラッキング分析(次数トラッキング分析)です。
※ 回転次数とは基本とする回転を1次とし、n 倍の回転成分を n 次と定義します。X 軸が次数、Y 軸が振幅のデータ解析を回転次数比分析と言います。回転次数比分析を行なうには基本とする回転の信号情報が必要です。
アプリケーション | |
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(1)自動車エンジンの振動・騒音解析 (2)ターボチャージャーの騒音解析 (3)ミッションの伝達誤差測定 (4)デファレンシャルギアのねじり振動解析 (5)タービンブレードの振動解析 (6)大型発電機のモード円(方向ベクトル表示)解析 (7)二輪車の騒音解析 |
入力パルス数 | 0.5 ~ 1024 パルス/1 回転 |
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入力インピーダンス | 100 kΩ |
入力カップリング | DC または AC(0.5 Hz/-3 dB) 電圧フルスケール: TTL または ±10 V |
スライスレベル | 電圧フルスケールの範囲内で±100 % 最小入力レベル: ±0.5 V |
スロープ | +/−切換え |
トラッキング分析 | メモリートラッキング(リアルタイム描画可能)
メモリーブロック数: 200 ~ 1000 ブロック |
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最大分析次数 | 6.25 ~ 800 次 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
サンプリング点数 | 初期設定 2048 (最大 16384)
次数分解能: 初期設定 800 ライン(最大 6400 ライン) 測定回転速度範囲(1P/1R の時) |
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測定回転速度範囲 (1P/R の時) |
回転速度範囲を以下の範囲で設定可能。
従来のFFT解析モード(DS-0321)
では、60~192,000 r/min (51.2 kHz) または 80~240,000 r/min (102.4 kHz)
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表示関数 | 時間軸波形、周波数分析(振幅、位相)、次数比分析(振幅、位相)、定比トラッキング分析(振幅、位相)、定幅トラッキング分析(振幅、位相)、固定周波数トラッキング分析(振幅、位相)、タイムトラッキング分析(振幅、位相)、三次元マップ 、キャンベル線図 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
処理関数 | 指数平均処理、最大振幅次数トラッキング、パーシャル・オーバーオールトラッキング、スムージング処理(2種類)、トラッキングデータの平均機能 |
データファイル | バイナリ、テキスト(.txt)形式で読み書き |
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トラッキングデータ | バイナリ形式で読み書き 、テキスト(.txt)形式では書き出しのみ |
解析条件ファイル | 任意測定条件ファイルの読み書き |
データのコピー機能 | クリップボードにテキストかビットマップ形式で貼付け |
OS | Microsoft® Windows® 10 バージョンの詳細については ソフトウェア環境【Windows】を参照ください |
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推奨スペック | CPU: Intel® Core™ i5 以上 メモリ: 4 GB FFT解析機能(DS-0321A)のFFT-A 解析モードを利用する場合は、 CPU: Intel® Core™ i7 以上 メモリ: 8 GB OS: 64ビット版 です。 |
最終更新日:2021/10/25