通常サーボ回路の安定性については一巡伝達関数を求め、その周波数特性からゲイン余裕・位相余裕を求めるのが一般的です。その際にループ回路の中に信号を注入し、その返りの応答を測定する方法が最も手頃で、精度の良い方法です。AU-3500はこうした場合に必要不可欠な加算アンプです。 AU-3500は、2入力ともアイソレーション(絶縁構造)されているため、外乱信号源とフィードバックループの電位が異なる場合でも使用できます。なお、加算機能をOFFにすれば、2chの絶縁アンプとしても使用可能です。
ユニットは、お客様の多様な計測用途に合わせ、単体であるいは複数ユニットを自由に組み合わせ、単チャンネルから多チャンネルまで、フレキシビリティに富んだ計測システムを構築することができます。
特長
2チャンネルの電圧合計が11Vまで加算可能
2チャンネル間および電源間がアイソレーションされた絶縁構造
出力電流はMax100mA(約1W)
信号注入チャンネル(Bch)に可変抵抗器をプラスし、より使いやすく
連結型フレーム採用
単体使用だけでなく、連結して多チャンネルユニットとしても使用可能。
5台のユニットを連結
構成例
サーボアナライザーの信号注入用アンプとしての使用例
制御系の一巡伝達関数(ループゲイン)を測定する接続例です。
スピーカのインピーダンス測定のための接続例です。
片持ち梁法(損出係数測定)の加振部分の接続例です。
概略仕様
入力部 | 入力数 | 2チャンネル
A-IN:入力電圧範囲±10V |
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入力インピーダンス | 1 MΩ | |
入力コネクター | BNC(前パネル) | |
入力アッテネータ | ×1、×1/10、×1~1/∞連続可変(切替)(1/10減衰精度±1.5%) | |
出力部 | 出力数 | 2チャンネル |
出力信号 | MIX-OUT端子:A-IN 出力、(A-IN)+(B-IN)出力(切替) B-OUT端子:B-IN 出力 |
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出力信号形式 | 電圧出力 | |
出力電圧範囲 | MIX-OUT端子:±11V、B-OUT端子:±10V | |
DCオフセット電圧 | ±50 mV at 20℃ | |
出力インピーダンス | 10 Ω以下 | |
最大出力電流 | MIX-OUT端子:20 mA B-OUT端子:100 mA、20 mA(切替) (※100mA選択時、周波数帯域は1Hz~20kHz±0.5dB) |
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出力コネクター | BNC(前パネル) | |
絶縁部 | 絶縁箇所 | A-IN&B-IN、対 [MIX-OUT、B-OUT]、および電源間、または [A-IN、MIX-OUT、B-OUT]、対 B-IN、および電源間の切替 |
絶縁耐電圧 | 42 V | |
信号処理部 | ゲイン精度 | ±1% max(B-IN:ATT=OFF、at 20℃) |
周波数帯域 | DC ~ 100 kHz ± 0.5 dB | |
位相遅れ | A-IN→MIX-OUT間:-10°以内 at 100 kHz(A-IN:ISOLATE=OFF) A-IN→MIX-OUT間:-10°以内 at 10 kHz(A-IN:ISOLATE=ON) B-IN→MIX-OUT、B-OUT間:-10°以内 at 10 kHz(B-IN:ATT=×1) |
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歪率 | 0.01%(Typ)at 1kHz/1Vp-p(B-IN、アッテネータ=OFF時) | |
一般仕様 | 使用温度範囲 | 0 ~ +40℃ |
使用湿度範囲 | 90% RH(結露のないこと) |
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電源 | DC 9 V ~ 18 V または STD-1533PA ACアダプター(別売) |
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消費電流 | 400 mA(DC 16 V、DRIVE OFF 時) | |
外形寸法 | 44.0(W)× 132.5(H)× 230.0(D)mm |
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質量 | 約 750 g |
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価格 | AU-3500:
(税込
) |
最終更新日:2018/2/9