計測機器システム構成例・活用事例
環境・インフラ
掘削機の回転アンバランス計測
掘削機のアンバランス振動を計測します。アンバランス振動が生じると回転軸が破損し大変危険な為、定期的に事前管理する必要があります。
回転検出器として HT-5500 デジタルハンドタコメータを使用して回転軸の回転パルスを拾い、データステーション DS-5000 の外部サンプルパルスに入力します。アンバランスは回転1次振動に着目するため、FFTアナライザーをトラッキングモードで立ち上げ、回転パルスを外部サンプルクロックとして、1次の振動値を比較計測します 。なお、加速度信号を一回積分し、振動速度にて計測を行っています。

測定システム

機器構成
型名 | 品名 | 備考 | |
---|---|---|---|
1 |
DS-5000シリーズ | データステーション | |
2 |
HT-5500 | デジタルハンドタコメータ | |
3 |
NP-3000シリーズ | 加速度ピックアップ |
測定データ例
上図は、掘削機に回転アンバランス振動が生じた時のデータです。アンバランスが生じると、回転1次の振動が大きくなります。この例では、初期値約 5 mm/s に対し、81.917 mm/sで 16.3 倍の値を示してい ます。一般的に、目安として 1000 Hz 以下の速度、変位信号の場合、初期値(良好の状態)の概3倍を注意レベル、9倍を危険レベルとしています(ISO 2372 参照)。

ポイント
- 回転機器の解析には、回転速度に同期させるためのトラッキング解析が有効
- アンバランス状態は回転1次の振動成分が重要
- 回転1次のような低周波は、加速度信号を1回積分した振動速度か2回積分した振動変位にて解析
- 加速度検出器の取付位置に注意(振動値が大きい箇所に取付)
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最終更新日:2025/06/09