対象が鏡面以外の場合は目測設置で殆んど問題ありません。
検出面に対してセンサー(≒レーザー光軸)が傾くと以下の2つに影響します。
振幅分解能(SN比)
センサーの傾きによってレーザー光の反射光が減り、分解能(SN比)が低下します。
対象物が鏡面の場合、傾きの大きさによっては正反射成分が全く入らない状況が発生し、検出が困難になります。鏡面検出の場合(特に検出距離が長い場合)は、センサーに戻る反射光の位置を確認しながらセンサーの傾きを調整する必要があります。
※鏡面では無い対象物(散乱面)の場合、傾きに対する分解能の低下は鏡面より緩慢で、ベクトル演算による非接触三次元計測を可能とします。
振幅誤差(コサイン誤差)
振幅誤差は、傾いたレーザー光と振幅軸の成す角度によりコサイン誤差として算出できます。仮に傾きが 5 度の場合本来の振幅値との誤差は約
-0.4 % 、10 度で約 -1.5% です。一般的に人の目は 1 分(1/60
度)の傾きが見分けられると言われてますので、通常は目測での設置で問題無いと考えます。ただし作業を標準化したい場合等は照射面に鏡を置いて反射光を確認しながらの設置をお薦めします。
センサーの傾きによる計測値への影響