レーザードップラ振動計を使用する利点
  • 非接触計測により対象物に負荷を与えない。

  • レーザービームスポットを数 μm まで絞れるので空間分解能が高く、微小物体の多点計測が可能。

  • 標準の出力が「速度」であるため、 一階の微積分処理で簡単に加速度、変位に変換可能。


加速度検出器のように、検出器が対象に接触する場合、その接触面の影響で起こる「接触共振」が問題となります。これは接触面を含む取り付け部位の剛性と加速度検出器の質量が振動系を形成する事により発生します。これは、対象と検出器の間に「バネ」が生じ共振が起きる現象です。接触共振の起きる周波数はその固定方法によって変わります。加速度検出器取付時の目安としては、もっとも良いネジ留めによる固定で 20kHz 前後、接着もしくは薄い両面テープでの固定で 10kHz 前後です。これが 20kHz 超の振動計測に加速度検出器が使用出来ない最大の理由となっています。
   
レーザードップラ振動計による非接触振動計測は、振動に一切の影響を及ぼす事無く振動計測が可能です。 ビームスポットを数 μm まで小さく絞る事が出来る為、小さく、狭いエリアの振動計測も可能であり、計測周波数はノーマルで 3 MHz(LV-1710)、オプションで 20 MHz までと広く、3軸方向の振動を同時に検出するシステム構成も可能です。
   
レーザードップラ振動計で動く対象物の計測(振動)を行う場合は「速度」(m/s)が大変有利となります。
対象の微小振動をバックグランドノイズの影響を受けている環境下で「変位」を使って計測すると、バックグランドノイズの変位は大きく、対象の変位は埋もれてしまって、波形の観測は困難になります。この影響を除く為には性能の高い除振台が必要となります。 一方、速度出力で観測すると、周波数の低いバックグランドノイズの速度値は対象物の振動速度より小さい為、対象物の振動波形の観察が容易になります。超音波振動子など、高速で振動する物ほど、速度出力で観測するとバックグランドノイズの影響を受けにくくなります。


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