■タイマー測定に関する制約条件
通常、測定時間/測定周期/全測定時間の設定時間の大小は、次の関係になります。
測定時間(MEAS TIME)≦測定周期(PERIOD)≦全測定時間(TOTAL TIME)
この関係に従わない設定をした場合、次の特殊なケースを除き、自動的に測定時間から優先的に設定されます。
つまり、測定時間に測定周期より大きい値が設定されている場合、パネルスイッチ[START]が押された時点で、測定周期は測定時間と同じ値に自動的に変更されます。
また、測定周期に全測定時間より大きい値が設定されている場合も同様です。
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特殊ケース(1):測定時間に000:00:00を設定した場合
計測開始時に測定周期および全測定時間は、自動的に000:00:00に設定変更されます。
この場合、測定開始時刻の設定は有効で、測定時間はパネルスイッチ[PAUSE]が押されるまでの時間になります。
なお、ブロックメモリにはデータはストアされませんが、測定終了後にタイマー測定をOFFに切り替えることにより、演算値をマニュアルメモリにストアすることは可能です。
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特殊ケース(2):測定周期に000:00:00を設定した場合
計測開始時に全測定時間は、自動的に000:00:00に変更されます。
この場合、測定開始時刻の設定は有効で、設定された測定時間の測定を1回実行した後測定を終了します。
なお、ブロックメモリにはデータはストアされませんが、測定終了後にタイマー測定をOFFに切り替えることにより、演算値をマニュアルメモリにストアすることは可能です。
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特殊ケース(3):全測定時間に000:00:00を設定した場合
設定された測定時間および測定周期の測定を、タイマー測定を強制的にOFFするまで無限に繰り返します。
この場合、ブロックメモリのアドレス分の測定回数までは、データをストアします。
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一時停止とデータ除去について
タイマー測定中であっても、パネルスイッチ[PAUSE]を押すことにより、測定の一時停止やデータ除去が可能です。一時停止中は一時停止マークが点灯し、データ除去中には一時停止マークが点滅します。ただし、一時停止中やデータ除去中に、次の測定の開始時刻となった場合には、一時停止およびデータ除去はその時点で中止され、次の測定が強制的に開始されます。またこのとき、前回の測定データは次の測定が開始される直前のデータがブロックメモリに記憶されます。なお、データ除去機能の詳細については、前述『第3章
測定条件の設定/11.データ除去機能の設定』にをご参照ください。
通常、タイマー測定は全測定時間が経過するまで測定終了しません。ただし、「測定開始待ち」または測定中に再度パネルスイッチ[START]を押すと、タイマー測定は強制的に終了します。またこのとき、すでに測定されているデータは、ブロックメモリに残されています。
省電力モード機能
タイマー測定は、省電力モード機能と連動しています。省電力モード機能とは、タイマー測定時に実測していない測定待ち時間の電力消費を抑えるため、騒音計内部の一部電源を自動的にOFFし、省電力動作にて騒音計を駆動させる機能です。また、省電力モード中は、液晶表示画面上にSleep ONマークを表示します。