位相(phase)とは、周期的に変動する波の位置情報を意味して、例えば入力信号のような余弦波(または正弦波)では
(ω t+φ)、すなわち角度(位相角)のことです。ここで、t = 0 の位相 φ を特に初期位相と呼び、通常この φ を位相と呼んでいます。
位相表示は、余弦波形を基準(で φ = 0)として、φ が正であれば位相進み、負であれば位相遅れとなります。この位相成分を周波数の関数として表したものを、位相スペクトルと呼び、データ取り込みの点を基準とした
1 ch 分析での位相角を意味します。位相角の単位は弧度法で rad(ラジアン)ですから、位相スペクトルの縦軸は -π < φ ≦ π ですが、FFTアナライザーでは、分かりやすいように、度数法すなわち -180 deg < φ ≦180 deg で通常表現しています。