通常の FFT 処理では、デジタルデータのバッファメモリへの格納と FFT 演算処理を平行して実施します。スペクトルの平均処理において、FFT 処理時間が FFT 時間窓長 T より小さくなる、すなわち瞬時の時系列データを取りこぼさず FFT 演算処理することをリアルタイム解析と呼び、それが可能なぎりぎりの(最高の)周波数レンジをリアルタイム周波数レンジと呼びます。
DS-2104A アナライザーの例で述べますと、40 kHz レンジで 800 ライン分析の時、時間窓長は 20 ms です。DS-2104A アナライザーは、4ch のスペクトル平均処理を約 20 ms で処理しますので、 リアルタイム周波数レンジは 40 kHz(4ch、800 ライン)であるということになります。