リーケッジ誤差(漏れ誤差)とは何ですか?

入力する時間信号は一般には無限に続く連続信号であることが多く、FFT の処理は、それから時間窓長 T(サンプリング点数 N)で切り取って分析します。FFT 演算はこのように実信号から有限時間長 T で切り取り、それが繰り返される時間波形と見なして処理するので、T が入力信号周期の整数倍であるときは繰り返し波形が連続的となり正しいスペクトルが得られます。しかし、そうでない場合は繰り返し点前後で波形が不連続となって波形に歪みが生じたことになり、スペクトルにその周波数を中心として広がりが生じます。その結果、スペクトルのピークの大きさは真の値と比較して減少し、その分だけのパワー (大きさに相当する量)がピークの両側に漏れた形となります。


このように実信号から有限時間長 T だけ切り取ることを時間窓(ウィンドウ)をかけると呼び、このスペクトルの広がりを漏れ誤差(リーケッジ誤差)と呼びます。このような誤差は、大きなパワーの周波数成分が近傍にある小さなピークを隠してしまい実用上大きな問題となりますので、これをなるべく少なくするような工夫がされています。

 

 



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