材料の振動減衰性能を把握することで各種製品の振動低減に貢献
損失係数算出ツール OT-0450
2024年7月12日(金)より販売開始
2024年7月12日
電子計測器の製造および販売を展開する株式会社小野測器(社長 大越 祐史)は、当社の「周波数応答計測ソフトウェア OS-4100」※1 で測定した周波数応答関数を用いて、制振材料単体での損失係数とヤング率を算出する「損失係数算出ツール OT-0450」の発売を開始します。
損失係数とは、機械振動分野や高分子材料分野で用いられる振動減衰性能を示す指標の一つです。
本ツールは短冊形の試験片を用いた片持ちはり法や中央加振法により測定した複層試験片の周波数応答関数から、JIS K7391※2に記載されている計算式を用いて制振材料単体での損失係数とヤング率を算出するものです。
損失係数が大きい材料は制振材料と呼ばれ、振動低減や放射音低減を目的に構造物表面に貼り付けるなどして使用されています。本ツールにより材料の振動減衰性能を把握し、適切な材料を使用することで、自動車、産業機械、あるいはスポーツ用品など様々な製品の品質向上や耐久性向上に貢献します。
※1 音響振動解析システム DS-5000で動作するソフトウェア
※2 日本産業規格
特長
- 単層/2層形試験片のみでなく、制振鋼板などに代表されるサンドイッチ形の試験片や制振材料を基材の両面に貼り付けた両面貼付形の3層形試験片にも対応
- 複数の温度条件を重ねてグラフ表示
- 2つの周波数レンジを切り替えて測定するOS-4100のペアレンジ機能を用いることで測定時間を短縮
ターゲット市場
- 新しい材料を開発する化学・金属・繊維などの素材メーカー
- 振動の影響を受けるを伴う製品を開発する自動車・自動車部品・機械・家電・スポーツ用品メーカー 他