PPFT の入口部では、大きな流量変動成分をもつ排気脈動や、排ガス配管の構造等に起因する管内の流速分布や PM 分布の偏りが存在します。PPFT にはこの偏りを無くし軸対称流とするための整流器が装備されています。整流器の形状はベンチュリ型で、PM が吸着しにくいシンプルな構造です。整流器により軸対称に整流された排ガスは、分流器前置管に入り、流束はリング状の流れになります。このとき流速分布は同一円周上で均一であり、リング径は流路断面積を一定に保ちながら徐々に拡大します。排ガスは環状・等間隔に配置された排ガス分割スリットの各孔に均等に流れ込み、孔数分の一に等分割されます。
また、分流管のうち希釈トンネルへ続く排ガス導入管は、その他の分流管(廃棄排ガス分流管)と同一曲形・寸法であるため、排気脈動の影響を含めて同一の流路抵抗となり、流量は全て等しくなります。 全ての分流管には特性の一致したベンチュリが装備されています。 廃棄排ガス分流管のうちの円周状に均等に配置された上図に示す 8 カ所と、分流排ガス導入管では、流量の変化に伴う差圧検出が行われ、分流排ガス導入管及び廃棄排ガス分流管を流れる相対流量が常に等しくなるように制御・監視されます。 この方式による分割では、構造的に完全に等速分割が成立することと、エンジン排気脈動を含む排気流量変動に対しても高い分割性能を持ち得ることが特長です。