環境基準とその基準に基づく騒音測定例

皆さんもご存知のとおり、1998年9月30日に騒音に係る環境基準について の改訂が環境庁告示され、1999年4月1日から施行されました。ここでは、今までの環境基準と改正された環境基準の新旧の違いを取り上げるとともに、この 改正された環境基準に基づく騒音測定例に関してまとめてみました。

旧環境基準 との違い

大きな変更点は騒音の評価値が、今までの時間率レベルの中央値(L50)から、等価騒音レベル(LAeq)に変更された事です。また、基準値に対しても全面的に見直しが行われ、全体として基準の強化が計られています。等価騒音レベルが採用された理由としては、次の3点があげられます。

 

騒音の総暴露量を正確に反映していて、住民反応に近い 国際的に広く採用されている測定方法である
交通量等のデータから沿道の騒音レベルを推計する事ができる

 

評価値

 

時間率騒音レベル

中央値(L50

等価騒音レベル(LAeq

評価位置

建物から1m 地上1.21.5

騒音の影響を受けやすい面

評価の時間区分

朝・昼・夕・夜:覚醒、就寝時刻に注目して測定。

昼:6:0022:00

夜:22:006:00

測定時間

朝・夕 それぞれ一回以上

昼・夜 それぞれ二回以上

原則として時間帯ごとの連続測定

関連情報

なお、環境基準に関する詳細情報は、こちらの環境省のホームページサイトから得ることが出来ます。

 

改正「騒音に係る環境基準」の施行に当たって、弊社では等価騒音レベル LAeqと時間率騒音レベルLxの同時測定が可能で、自動計測機能を有した積分形普通騒音計 LA-1250を 用意しております。

改正環境基準による騒音測定例

環境基準に基づく環境騒音(道路交通騒音)測定はどの様に行ったらよいのでしょうか。この点に関し、 改正環境基準に完全準拠した弊社のLA-1250騒音計を使用しての測定例を以下に掲げました。

 

環境騒音(道路交通騒音)測定に際しては、等価騒音レベル LAeq測定時における除外すべき騒音についての対応が、現在問題になっております。測定に際しては、測定者がいる場合と自動計測場合の2通りが考えられます。

 

まず、測定者がいる場合ですが騒音計自体に一定時間さかのぼって測定データをキャンセルする機能が必要と考えています。これに対しては LA-1250 では最大10秒までさかのぼってキャンセルが可能となっております。

 

自動計測の場合については、下記の3例が考えられます。それぞれの方法に長所・短所がありますが、何れの場合でもLA-1250を使用する事により、コンパレーター出力(オプション)とDATなどの外部録音機との組合せで、ある一定以上の騒音レベルの音を簡単に録音する事ができます。また、外部コントロール機能(オプション)で多点の同時測定開始が可能になります。

測定例1:10分間のLAeqLxを連続測定する方法

LA-1250は、LAeq、LAE、Lmax、Lx (5, 10, 50, 90, 95) を同時に測定可能です。1時間当たり6個のデータが収集されます。観測時間が1時間で10分を実測時間とすると、6個のデータの中で代表されると考えられる1個データを採用する方法です。

測定例2:短時間LAeqを連続測定して、パソコンで処理する方法

短時間LAeqを連続測定し、メモリーに保存します。その後、測定データをパソコンに転送して削除すべき騒音のある1分間LAeqを削除して、10分間のLAeqを再計算する方法です。LA-1250のメモリー容量は、14,400データですので、1分間のLAeqが10日分保存可能です。(24時間なら6秒毎のデータ収集が可能です。)

測定例3:0.1秒の瞬時値を測定して、パソコンでLAeqとLxを演算する方法

LA-1250の場合は瞬時値を0.1秒毎にパソコンに転送できます。パソコンの2次処理としてExcelなどの表計算ソフトでLAeqとLxを演算する方法です。データをパソコンに取り込んでテキスト・ファイルに保存するソフトは当社で用意してます。

最終更新日:2005/10/17



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