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音響インテンシティ法による音響透過損失の測定 販売終了

※ 受託測定は行っております
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機械や建築の部材の遮音性能を評価する指標として音響透過損失があり ます。一般的に音響透過損失は試料開口部を介して隣り合う二つの残響室を用います。しかし、これらの設備がない場合、受音側残響室が不要である音響インティンシティを用いた測定が有効です。また、簡易的なフィールドでの応用が可能です。

二つの残響室間での音響透過損失測定では、試験開口部(試料面積)が小さい場合、もしくは遮音性能が高い試料の場合、残響室間の間仕切り壁の遮音性能が不十分となり測定結果に誤差が生じる可能性があります。 これに対し音響インテンシティ法では、音源室内の空間平均音圧レベルと試料開口部の透過パワーから音響透過損失を算出するため、誤差を最小に抑えることができます。また、音響実験室以外の簡易的なフィールドでの応用例として、残響箱を用いた測定、自動車、鉄道車両などの車 体内外、建築物の室内外、発電機等の部材の内外などが挙げられます

  イラスト(音響インテンシティ法による音響透過損失の測定)

 

音響インテンシティ法による音響透過損失の算出

音源側室内の空間平均音圧レベルと、試料開口部を透過する音響パワーレベルから、音響透過損失を算出します。 試料開口部の音響パワーレベル測定はインテンシティプローブを用います。試料開口部の面を離散的に分割し、その法線方向のインテンシティを測定する方法と、測定面上をスキャニングする方法(等速度で連続的に移動させて測定する方法)の2通りがあります。

■音響透過損失の算出方法

音響透過損失Rは以下のように算出します。

写真(実際の測定例1)

ここで、
 

Lp 音源側室内の空間平均音圧レベル (dB)
Lw 試料開口部から透過する音響パワーレベル (dB)
S 試料面積 (m2

 

イラスト(音源側室内の空間平均音圧レベルと、試料開口部を透過する音響パワーレベル)

 

写真(実際の測定例2)

 

機器構成

  型名 品名 備考

1

DS-2100 マルチチャンネルデータステーション マルチチャンネル (Max 20 ch)

2

DS-0285 SI マイクロホンユニット  

3

DS-0271A or 0272A 信号出力 DS-0271Aは1ch信号出力モジュール(DS-2100本体内蔵)、
DS-0272Aは2ch信号出力モジュール

4

DS-0238 音響透過損失(SI 法)ソフトウェア販売終了 ※ 受託測定は行っております  

5

MI-6410 1次元SIプローブ  

6

MI-1000シリーズ 計測用マイクロホン 5 本

7

MI-3000シリーズ マイクロホン用プリアンプ 5 組

8

  スピーカ  

9

  パワーアンプ  

10

  パソコン Windows 98/2000/XP

 

対応規格

 

音圧法と音響インテンシティ法での比較データ

音圧法とSI法での音響透過損失測定結果、および質量則(ランダム入射)より求めた理論値

データ(音圧法とSI法での音響透過損失測定結果、および質量則(ランダム入射)より求めた理論値)

 

測定事例

  • 遮音材料

  • 自動車ドア窓

  • 機械を取り囲む部材

 

ポイント

  • 試料面に対して、インテンシティプローブの軸が垂直になるように測定を行います。
  • 試料開口部のスキャニングは開口面積より若干広く取ります。試料面に対して垂直方向のみの透過パワーを計測することになり、回折分の透過パワーを逃してしまいます。
  • スキャニングによる場合、時間的、空間的平均が同時に行われますので、経路の選択は重要です。
小野測器では、本アプリケーションによる測定を、音響・振動に精通したコンサルティンググループで承っております。詳しくはこちらのページを参照下さい。

Revised: 2014/08/05

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