ギターをチューニングするとき、2つの音のうなりが無くなるまで、合わせる方の弦のペグを調節するでしょ。 あの音のうなりってなぜ起きるの?
ああ、ギターのチューニングね。 今はチューナがあるから、そうやって音を合わせることが少なくなったけどね。 うなりは、周波数のわずかに違う音どうしの干渉だけど、その周波数の差が変動周波数になる特徴があるんだ。
周波数の差が,変動周波数になるって、どういう意味?
この図(下図)を見てごらん。A の波形が 200 Hz の音で、B の波形が 205 Hz の音。 まずこの2つの音を聴いてみよう。
↓ 再生ボタン( ▶ )を押すと音が出ます
集中して聴くと音の高さに違いがあることがわかるね。
そうだね。 では、この2つの音を重ねてみよう。 A と B の波形を重ねると C の波形になるんだ。
2つの波形を重ねると、こんな形になんだね。 差が変動周波数になる?・・・
↓ 再生ボタン( ▶ )を押すと音が出ます
そうだね。 今の音は、1秒間に 5 回変動している。 即ち、変動周波数は 5 Hz、2つの音の周波数の差になるんだ。
図2 は、ここの部分を拡大した図だけど、重ねた波形の振幅が 0 になる位置の、波形 A と B を見てごらん
A の波形はプラス側に最大値で、B の波形はマイナス側に最小値になっている。 同じ値でプラスとマイナスだから、消しあって 0 になるということ?
そうだね。 でも、それが周期的に起きることで、うなりが生じるんだね。
200 Hz と 205 Hz の差の 5 Hzと 200 Hzの比は 40 だね。 だから、40 波ごとにこの図のようになって、加算された波の振幅は±0 になるんだ。
なるほど。 前に、『
鳴き竜』の話のときに教えてもらった変動する音のことを思い出した。
そうだね。 関連する話だね。 今度2つの音の周波数が離れた場合に、条件によって起こる特徴的な現象についても説明してあげるね。