解析データ長 |
---|
FFTを行うための時間データは 2のべき乗の点数になります。この点数を小野測器のFFTアナライザーでは、サンプル点数(フレーム長)と呼んでいます。 64、128、256、512、1024、2048、4096 の時間データをFFT して25、50、100、200、400、800、1600 点の周波数データが得られます。 このように、周波数分解能はFFT のサンプル点数によります。 |
回転トラッキング分析 |
---|
回転次数比分析の応用として、回転トラッキング分析があります。 回転トラッキング分析は、ある次数成分の振幅の変化を回転速度を横軸のパラメータとしてトレースすることによって、ある回転速度に対して、回転機器のどのコンポーネントが共振しているのか、あるいは回転速度の何倍(何次)の成分が共振しているのかを見極めるものです。 |
開ループ・閉ループ演算 |
---|
測定した開ループおよび閉ループ伝達関数はそれぞれ演算により閉ループ、開ループ伝達関数にすることができます。 フィードバック要素がない場合 得られた開ループ伝達関数を とすると 閉ループ伝達関数 は
得られた閉ループ伝達関数を とすると 開ループ伝達関数 は
|
逆フーリエ変換 |
---|
フーリエ変換と逆フーリエ変換は以下のような関係となっています。
さらに、クロススペクトルの逆フーリエ変換は相互相関関数、周波数応答関数の逆フーリエ変換はインパルス応答となります。 |
群遅延 |
---|
フィルタに入力された信号は出力されるときに遅れを生じます。入力に対して出力信号の各周波数がどのくらいの遅れ時間をもっているのかを表したものを群遅延特性といいます。具体的には位相特性(入出力間の位相差)を角周波数で微分したもので、フィルタ回路の特性を評価する場合に用います。この特性はフィルタ回路および、周波数により値(遅延時間)が違ってきます。周波数により遅延時間が違うフィルタを用いる場合は、入力信号に対して出力信号に波形ひずみが生じてしまいます。 |
高調波ひずみ率 |
---|
機械振動系などで観測される振動波形には、通常、基本波成分の他に様々な高調波成分が含まれていて、伝送系に正弦波を加えると、伝送系の非線形特性などが原因で、出力信号にはひずみ成分と呼ばれる、加えた正弦波の高調波成分が現れます。そのために、このひずみに着目して、振動波形や出力信号の高調波成分を分析し、振動の特性や伝送系の忠実度などを検討することが行われます。 いま、観測波形、一般には出力波形が基本周波数 f1 および第2高調波 f2 、第3高調波 f3 、…などの高調波成分で形成されているときのそれぞれの実効値が|E1|、|E2|、|E3|、…とすれば、全体のひずみ率は で定義されます。これを、それぞれの周波数のパワースペクトル p1 、p2 、p3 … を用いて表すと、次のようになります。
なお、ある任意のn番目の高調波成分に注目するときには、
が使われます。 |
コクアド線図 |
---|
周波数応答関数の実数部と虚数部を周波数軸に対して別々にプロットし、これらを上下に並べて表示したものをコクアド線図といいます。固有振動数の推定等に使用できます。 |
コヒーレンスブランク機能 |
---|
測定した2チャンネル間の結果のコヒーレンス関数 が小さいということは、測定結果が不正確であることを示しています。こうした不正確な部分は表示せず、 の大きい部分のみを表示する機能がコヒレンスブランキング機能です。 の値は任意に設定することができ、 の値がそれ以下の周波数では伝達関数が表示されません。 |
コヒーレントアウトプットパワー |
---|
コヒーレンス関数と出力側のオートパワースペクトルとの積をコヒーレントアウトプットパワー(C.O.P.)と呼びます。
C.O.Pは、出力のオートパワースペクトルのうち測定入力に起因するオートパワースペクトルを表しています。 |