振動ピックアップ( NP-7310 )の設置方法

振動レベル計 VR-6100 に付属する振動ピックアップ NP-7310 は、せん断形圧電式加速度ピックアップとプリアンプが 3 方向分内蔵されています。さらに、プリアンプを内蔵していることにより、ピックアップと振動レベル計 VR-6100 本体との間を 100 m まで延長させることが可能です。 また、「JIS C0920 の保護等級 4 防まつ形」および「JIS F8007 対じん形」に適合しているため、雨天や水しぶきのかかる場所や、砂ぼこりや粉塵がかかる場所での測定にも使用可能です。

 

■振動ピックアップの設置方法

測定の目的に応じて、振動源の付近や工場等の敷地境界線などの地表面を測定場所として選定します。

 

【メモ】

  • 特定の場所が測定点として指定されている場合は、その場所で測定に最も適した点を選定します。また、指定された場所が測定点として選定できない場合は、なるべく指定された場所に近い点を測定点とします。または、振動源からその場所までで、適当な測定点を数点以上選び測定を実行し、振動レベルの距離減衰を求めて内挿法などにより振動レベルを推定します。

 

■測定軸の決定

振動の測定では、複雑な振動を互いに直交した 3 軸で構成される方向(水平方向を X 軸と Y 軸、鉛直方向を Z 軸)の成分に分解して考えています。つまり、振動レベル計 VR-6100 に付属の 3 方向振動ピックアップ NP-7310 を地面に設置した場合、鉛直方向が Z 軸で、水平方向が X 軸および Y 軸になります。 水平方向の X 軸および Y 軸は測定点を中心として決定する方法と、振動源の運動方向を中心に決定する方法の、2 種類あります。

振動源の振動方向が一定で既知の場合には、運動方向により定義されることがありますが、一般的な公害振動測定では、測定点から振動源に向かって前後の方向を X 軸、左右の方向を Y 軸として定義します。 またこのうち、振動規制法の対象となっている軸は鉛直方向のみです。

 

【メモ】

  • 振動ピックアップの横感度は -20dB 以下であるため、感度軸と実際の測定軸が ±10 程度のずれは測定値には殆ど影響しません。 ただし、設置のときには、ピックアップの感度軸と測定軸が極端にずれないように設置することが望まれます。
  • 加速度の方向の符号は、振動ピックアップ NP- 7310 を上から見て、X 軸は左から右の向き、Y 軸は手前から奥の向きがそれぞれ正方向です。また Z軸は地面から上向きが正方向になります。

 

■振動ピックアップの設置

振動ピックアップ NP-7310 が地表面の振動を正しく検出するためには、振動ピックアップ NP-7310 が地面の振動と同じ振動をするようにしなければなりません。 例えば、設置面が柔らかく設置が不十分な場合、測定値に影響を及ぼす場合があります。 そのため、振動ピックアップ NP-7310 は、コンクリートやアスファルト、木、踏み固められた地面など、平たんな堅い地面を選び、ぐらつかないように設置してください。

 

【メモ】

  • 草地や畑地など、地面が柔らかい場所でやむを得ず測定する場合には、草を除去し、土を踏み固めて強く押し付け設置してください。

 



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