振動レベルの測定と演算値(Leq、Lx、Max、Min、Pk )の測定

振動レベル計 VR-6100 は、幅広い測定用途や種々の振動源に対する振動レベルの評価量を測定するため、振動レベル Lv または振動加速度レベル Lva の時間率レベル( Lx )、パワー平均値( Leq )、パワー合計値、最大値、最小値、波形ピーク値などの多様な評価量を 3 軸分をまとめて演算することができます。

振動レベル・振動加速度レベルの測定から演算値の測定手順を説明します。


■振動レベルと振動加速度レベルの測定

  • 電源をON
  • 振動レベル計 VR-6100 に乾電池または AC アダプタを接続して電源を供給します。 次に、電源スイッチをON に切り替えます。
  • 測定項目を L (瞬時値)に切替
  • パネルスイッチ[ L Leq LE ]を押し、測定項目を L (瞬時値)に切り替えます。画面には Lv または Lva、LvF の文字が表示され、現在の振動レベルが繰り返し表示されています。
  • 校正の実行
  • パネルスイッチ[ CAL ]を押し、振動レベル計 VR-6100 の校正レベルが適切な値に表示されているかを確認します。「内部校正信号による校正方法」の項を参照下さい。
  • 振動感覚補正特性
  • パネルスイッチ[ Lv/Lva/LvF ]を押し、振動感覚補正特性を切り替えます。振動レベル測定の場合は「Lv」に、また振動加速度レベル測定の場合は「Lva」に、それぞれ切り替えます。
  • 瞬時値モードをINSTで実行
  • パネルスイッチ[ INST/T.MAX ]を押し、瞬時値表示モードをINST に切り替えます。
  • レベルレンジの設定
  • 入力レベルが過大または過小入力にならないように、液晶画面のバーグラフを見ながらレベルレンジ値を適切な値に切り替えます。パネルスイッチ[∧∨]( LEVEL )を押すたびにレベルレンジが切り替わります。 なお、一般的な振動のおおまかな目安は、次の表のとおりです。レンジを切り替えるときに参考にしてください。
    発生要因 振動レベルの範囲
    人の歩行・軽微な加振 〜60dB
    交通振動 60dB 〜70dB
    建設工事振動 60dB 〜80dB
    工場振動 〜70dB
    地震(震度Ⅲ) 75dB 〜85dB
    地震(震度Ⅳ) 85dB 〜95dB
    地震(震度Ⅴ弱・震度Ⅴ強) 95dB 〜105dB

  • 表示する軸の選択
  • パネルスイッチ[ AXIS ]を押し、振動レベルまたは振動加速度レベルを表示させる軸(X 軸/Y 軸/Z 軸/3 軸)を選択します。


    ■演算値の測定 瞬時値の測定手順に引き続き次の操作を行います。
  • 測定時間の設定
  • パネルスイッチ[ MEASUR TIME ]を押し、測定する時間に切り替えます。 スイッチを押すたびに、測定時間を次の順序に切り替わります。

    0sec →1sec →3sec →...→30min →...→168hour →0sec →...

    <注意>

    • 測定時間を 0 秒に設定すると、測定時間は手動操作になります。 パネルスイッチ[ START ]を押すと測定を開始し、パネルスイッチ[ PAUSE ]が押されるまでの間演算を実行します。
  • 演算値の測定を実行
  • パネルスイッチ[ START ]を押すと、演算値の測定を開始します。 演算中は演算実行マークと、測定時間表示上に測定経過時間がそれぞれ表示されます。


  • 演算値測定の完了の確認
  • 設定された測定時間が経過すると演算は自動的に終了します。 ここで測定したデータは、再度パネルスイッチ[ START ]を押し、新たな測定を開始するまで保持され続けます。また、電源を OFF しても、測定したデータは内部に保持され続けます。
  • 測定した演算値の表示
  • パネルスイッチ[ AXIS ]や[ L Leq LE ]を押すことにより、測定したデータを多様な表示形式(軸や演算値の切り替え)で切り替えて表示することができます(次の図を参照)。また、パネルスイッチ[ LIST ]を押すと、測定した演算結果データを、リスト表示画面上に一括表示できます。 なお、表示の切り替えは、演算実行中でも可能です。


    <注意>

    • 測定項目は、パネルスイッチ[ L Leq LE ]を押すたび、次の順で切り替わります。

    L →Leq →LE →LMX →LMN →LPK →L05 →L10 →L50 →L90 →L95 →L →…

    • 演算は、表示する軸に関係なく全ての軸で同時に処理されます。そのため、表示する測定項目を切り替えても、次に新たに演算しない限り演算結果は保持され続けます。 ・ パネルスイッチ[ L Leq LE ]は、リスト表示画面に切り替えた場合には機能しません。


  • 測定の一時停止と再開
  • 演算値の測定中に、パネルスイッチ[ PAUSE ]を押すと、測定を一時停止することができます。測定の一時停止中は、演算中マークが一時停止マークに切り替わります。 また測定を再開するには、再度パネルスイッチ[ PAUSE ]を押してください。 測定を一時停止しても、一時停止した時点までの測定結果は保持されています。さらに、一時停止中であっても、(11)と同様にパネルスイッチ[ AXIS ]/[ L Leq LE ]/[ LIST ]により表示内容を切り替えることができます。
  • 演算値の注意事項
  • 演算値の測定中は、次に記載した事項にご注意ください。
    • 測定中にパネルスイッチ[ START ]を押さない
    測定中に再度振動レベル計 VR-6100 のパネルスイッチ[ START ]を押すと、直前まで測定されていたデータをクリア(消去)し、新たに計測を開始します。
    • 電源をOFF しない
    測定中に振動レベル計 VR-6100 の電源をOFF すると、測定を強制的に終了します。 このとき、測定結果が異常になる可能性があります。
    • 測定中に設定条件を変更しない
    測定の一時停止中に測定条件を変更すると、データ表示が瞬時値表示に切り替わり、測定はその時点で終了となります。
    • 過大レベル/過小レベル表示に注意
    過大レベルまたは過小レベルの警告が表示状態で測定したデータには信頼性がありません。必ずレベルレンジを再設定した後に、再度測定を実行してください。 なお、警告表示は新たに測定を実行するまで消えません。
    • 測定中に操作不可のパネルスイッチ一覧
    測定中は、次のパネルスイッチの操作はできませんのでご注意ください。 なお、測定を一時停止中に切り替えると操作可能になります。
    操作不可のパネルスイッチ 機能
    [Lv Lva LvF] 振動感覚補正特性切替え
    [LEVEL] レベルレンジ切替え
    [MEASURE TIME] 測定時間切替え
    [TIMER on] タイマー on/off
    [CAL] 内部校正信号出力 on/off
    [RECALL] メモリリコール
    [MENUE] メニュー
    [ENTER] 選択項目確定 オクターブフィルタ
    [THRU FILTER] [1/1 1/3 REALTIME] オクターブモード切替え

  • 1/1、1/3リアルタイムオクターブ機能の演算値測定
  • オプションの 1/1 オクターブ( VR-0653 )1/3 オクターブ( VR-0654 )リアルタイム機能が装着された機種では、(8)の操作の前にそれぞれのリアルタイム機能を起動し、画面に表示しておくことでオクターブ分析での演算値を測定することができます。 「リアルタイムオクターブの測定手順」の項を参照下さい。

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