加速度を A(m/s2)、速度を B(m/s)、変位を C(m)、周波数を f(Hz)とすると、次式の関係があります。
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上記よりお分かり頂けるように、周波数がわからないと変位への換算はできません。VR-0654リアルタイム・オクターブ分析機能(オプション)などで周波数を求める必要があります。
振動レベル計では、加速度の値はすべて実効値です。 振動レベル D(dB)は、振動加速度を A(m/s2)rms(rms:実効値を示す)とすると、0 dB 値を10-5 (m/s2)にとって次式で表されます。
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振動加速度 A = 1 (m/s2) rmsの時、振動レベル D = 100 (dB)となります。
■ 変位への換算例
VR-6100の Z軸 1/3オクターブ分析で振動レベルが 35dB/10Hzの場合の計算は次の様になります。
上記式(3)より振動加速度 A を求めます:
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次に上記式(2)より変位に換算します:
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従って、振動レベル 35dB/10Hz は振動変位では 0.143 μm 実効値となります。
なお、変位のオーバオールは周波数ごとに変位の計算をし、その2乗平均を計算することで求めることができます。 例えば 1/3オクターブの周波数ごとの変位を D1、D2、D3・・・Dn とするとそのオーバオール値 OA は;
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となります。