位相差式トルク検出器の Factor と Zero の関係(温度特性)

SSシリーズなどの 位相差式トルク検出器はトーションバーのねじれ角を位相差として検出し 、表示器側でトルク値に換算して表示しています。位相差をX軸、トルク表示値をY軸に取ると下図の様になります。

 

(1) Factor

Factor は位相差と表示値との比率になり、直線の傾きに相当します。FACTOR を大きくすると傾きが大きくなります。下図では  FACTOR1 > FACTOR2 です。トルク検出器は、個々に校正・検査を行い、Factor を決定しています。この決定された Factor 値はトルク検出器の銘板に記載されています。


(2) Zero

無負荷の時、初期位相差を約 180 deg にしてあります。この時の表示が 0 になるよう「Zero」値を設定します。トルクが軸にかかりトーションバーが微少にねじれると、そのねじれ角 θ に応じて 、その分位相差が増加します。

(180deg+θ =+トルク)

逆のトルク(−トルク)がかかると、位相差は減少(180deg - θ)します。トルクのかかる方向により 、表示および電圧出力に±極性が付きます。


(3) FACTOR と ZERO の関係

下図でもお分かりのように位相差ゼロ=表示ゼロでないため、FACTOR が変わると ZERO 設定値も変わります。 トルク検出器個々にFactorが違いますので、初めて使用される場合は、「Factor」と「Zero」の設定が必要です。

 

 

(4) 温度の影響

より高精度な測定を行うために、温度の影響を補正することが出来ます。温度が大幅に変るとトーションバーのばね定数が変り、 トルク値に対する位相差が微妙に変化します。
温度が高くなる程、大きい方向にトルク表示されます。トルク検出器の取扱説明書には下記のように温度係数が記載されています。


        (例)温度係数       0.03%/℃


温度の影響は下記(5)の式で補正することが出来ます。なお、トルク検出器全体の要因から Zero の変化がありますので、暖機運転を行い、トルク検出器の温度が安定してから、Zero調整して測定するようにします。


(5) 温度特性の補償方法

検出器の銘板には社内試験時の FACTOR、RANGE(または CAPACITY)及び TEMP(トーションバーの温度)T1 が明記されています。 測定時のトーションバーの温度 T2 は軸端部の温度とほとんど同じですので、温度が安定した状態で測定してください。


■計測終了後に測定値を補正するには次式によります

(例)

         T1=15℃、T2=45℃  温度係数 0.03%/℃  測定値25.00 N・m

             実際の値=(測定値)÷{1+(0.03(T2−T1)÷100)}

                          =24.78   N・m

詳細はトルク検出器取説を参照ください。



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