[1] 周期演算/移動平均
入力信号を繰り返し 10 ms で周期演算し速度を求めます。「移動平均がOFF」の場合は今の周期演算をデータとします。「移動平均を 32」と設定した場合は、さらに過去直近の周期演算値 32 個より移動平均を実行し移動平均値をデータとします。 入力信号周波数が大きく、10 ms 内に複数の信号がある場合は、複数の信号の平均周期より演算します。 また、例えば 10 Hz(周期 100 ms)など周波数が小さい場合、信号の受信を待って周期演算値が変わります。よってそれまで約 10 個は同じデータとなります
[2] 表示更新処理
表示更新時間分の[1]のデータを使い加算平均をおこない速度表示します。1 s 設定の場合は約 100 個のデータ(1s ÷ 10ms = 100)の加算平均値が表示されます。 但し、この加算平均の最大個数は 120 としていますので、表示更新時間を 2 s 以上に設定した場合は更新直後の 120 個(約 1.2 s 間)のデータの加算平均値が表示されることになります。よって設定が 2 s の場合も 10 sの場合もどちらも平均個数は 120 個ですが加算平均および表示更新を 2 s 間隔で行うか 10 s 間隔で行うかの違いになります。
[3] 表示更新アナログ出力更新処理
アナログ出力更新時間のタイミングの直前の[1]のデータを D/A 変換し出力します。アナログ出力更新 1 s 設定の場合は 1 s 毎のタイミングで D/A 変換されます。一般的に、アナログ出力更新時間 10 ms に設定し、移動平均設定で応答性を調整する使い方をします。
■設定例 1:「表示更新 1 s、移動平均 OFF、アナログ更新時間 1 s 」の場合
表示 | 10 ms 毎の周期演算値をデータとし、1 s 間(約 100)データの加算平均を行い、その値を表示します。 |
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アナログ出力 | 1 s 毎のタイミングで直前の 10 ms の周期演算値を読み D/A 変換します。よってサンプル間隔 1 s で、そのタイミングの瞬時の速度が出力されます。 |
■設定例 2:「表示更新 1 s、移動平均 32、アナログ更新時間 1 s 」の場合
表示 | 10 ms 毎の移動平均値をデータとし、1 s 間(約 100)データの加算平均を行い、その値を表示します。 |
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アナログ出力 | 10 ms 毎の移動平均値をデータとし、1 s 毎のタイミングで直前のデータを読み D/A 変換し出力します。よってサンプル間隔 1 s で、移動平均値の速度が出力されます |
[4] BCD out
BCD 出力はアナログ出力と同様な考えになります。更新時間 100 ms のタイミングの時点の 10 ms 瞬時のデータまたは移動平均された値を出力します。
注意点;入力信号が 1 s なら、約 10 回分(約 1 s 間)は同じ値が BCD 出力されます。リクエストモードでは、リクエストを受けた瞬時のデータを出力します。
[5] RS232C
RS232C も「RMD」コマンドを受けたときの瞬時データを返信します。
備考 区間計測・リンクメモリーとRS232Cについて リンクメモリーで区間計測 "中" に RS232C で最新データを読む場合は、ブロック2番を読みます。(RPE0,2:区間2の平均値を読むコマンド)内部の処理の関係でブロック2番が常に最新のデータになっています。 区間計測を停止させると、並び替えてブロック1番が最新で、ブロック2が 1 区間前、ブロック3が 2 区間前になります。 |