FV変換器 FVシリーズ FAQ(よくあるご質問)
高速FVコンバータ FV-1500
0 Vを中心に入力されるパルス信号(負電圧)の場合は、入力信号形式をACにすることをお勧めします。
- SIGNAL : 入力信号形式
- [MENU] キーを押すと起動する設定モード上で、[0:INPUT] > [INPUT-SIGNAL] を展開すると、
入力信号条件の設定項目が表示されます。
Last updated:2024/5/22
設定モードで、入力信号形式を PULL UP に設定します。
■ 操作手順
1. 測定モードで、[MENU] キーを長押して、設定モードに移行してください。
2. [∧]/[∨] キーで [MENU 0:INPUT]> を選択して、[SET/NEXT] を押してください。
3. [∧]/[∨] キーで [INPUT-SIGNAL 3:PULL UP] を選択して、[SET/NEXT] を押してください。
4. [MENU] キーを押すと、測定モードにもどります。
Last updated:2018/07/13
FV-1500 の出力信号の応答性は入力周波数の1周期時間 +3.5 μsです。
入力周波数レンジは 0.2 Hz ~ 320 kHz で、入力信号が 0.2 Hz の時、出力更新時間は 約 5 秒 になります。
入力信号が無い場合、出力信号の電圧値、電流値は保持されます。
(FV-1500 の停止時間の設定をしない場合)最新に出力更新されてから 5.5 秒後 に 0 V になります。
(電流出力時には、0 mA、4 mA になります。)
Last updated:2017/08/02
- 各測定条件の設定値の初期化 (設定コンディション10個はクリアされません)
- 10個の設定コンディションの初期化
Menu + SET/NEXT を押しながら電源ON
メニュー表示 MEMORY ALL CLR?
Y:SET/NEXT N:MENU
SET/NEXT キーでクリアします。
← + SET/NEXT を押しながら電源ON メニュー表示 PANEL COND ALL CLR?
Y:SET/NEXT N:MENU
SET/NEXT キーでコンディションをクリアします。
※コンディションは、取扱説明書上では設定コンディションのことで、10個メモリーがあります。
操作説明のところでは、”コンディション” と記載されています。
コンディションでないメモリーは各種設定値です。
Last updated:2014/06/17
高速FVコンバータ FV-1400 販売終了
入力信号が突然なくなった場合、出力電圧信号は入力信号が入ってこなくなってから 約1秒後に出力電圧を 0 V にしています。(移動平均なしの場合)
信号の間隔(周期)から、出力する電圧が決まりますが、急に信号がなくなった場合、1秒間は信号が来るのを待ちますが、 1秒以上、信号が入力されないと、強制的に0 V にします。
Last updated:2018/07/13
FV-1400 の入力信号と出力信号をパソコン組み込みの AD 変換ボードへ接続した場合、 AD 変換ボードのサンプルクロックのノイズが乗ることがあります。下図は入力信号と出力電圧の両方に載ったノイズ波形の例です。
FV-1400のアナログ出力信号に乗っているノイズ波形
上図で FV-1400 の出力信号のみ AD 変換ボードに接続した場合でも、同サンプリングクロックが原因のノイズが出力電圧に載りさらに入力信号まで回り込むことがあり、 FV-1400 の入力を“AC 結合“で使用していると、入力信号に乗ったノイズによる誤動作で、正しく測定ができないケースがあります。
このような場合には次のような対処を試してください。 上記例の場合、(1)と(2)を併用することで対策することができました。
-
(1) センサー信号はなるべくアンプを通し、MP-981 型回転検出器のような“矩形波信号”出力を使用する。FV-1400 の入力結合は“DC 結合”に設定する。
-
(2) ノイズを拾わないレベルまで FV-1400 のトリガレベルを調整する。
-
(3) AD 変換ボードメーカーへノイズ対策方法を確認する。
-
(4) AD 変換ボードのサンプリングクロックが入力信号に回り込まない様に FV-1400 の出力電圧、または入力信号へフィルタ回路(アイソレーションアンプ等)を追加する。フィルタ回路はお客様にてご用意ください。
Last updated:2002/02/15
FVコンバータユニット FV-5300 販売終了
入力レンジ、出力レンジ、ファクタ、モニター表示の設定の意味とそれぞれの関係は次のようになります。
入力レンジ | 計測する最大値(モニター表示の最大値)を設定します。
例えば、500 r/min、100 m/min 等、測定最大値を設定します。 |
---|---|
出力レンジ | 出力電圧、出力電流の最大値を%で設定します。
|
ファクタ | 単位変換する係数です。周波数を回転速度(r/min)や速度(m/min)の単位に変換するときに使用します。 |
モニター表示 | 入力信号の周波数をファクタで割り変換された値が表示されます。 |
また、次の関係式が成り立ちます。
(1) |
ファクタは次式から求めることもできます。
(2) |
入力周波数と出力電圧の関係を次図で表します。
|
例1:入力レンジを回転速度<r/min>単位で設する
測定条件 | 設定値 |
---|---|
RP シリーズロータリエンコーダー:360 P/R 測定最大回転速度:5000 r/min 出力電圧:0 ~ 1 V/0 ~ 5000 r/min 入力レンジを回転速度 r/min で設定する |
入力レンジ:5.00 k ファクタ:6 出力レンジ:10 % 測定範囲:モニター表示 0 ~ 5.00 k |
1.式(1)を利用する方法
ファクタ
式(1)よりファクタを求めます。 測定の単位 r/min より表示単位は r(1回転)と min(分)になります。また1r あたりのパルス数=360、表示単位の秒数 1min=60 s となりますので;
モニター表示
ファクタ=6 に設定すると次式により自動的に r/min の単位で表示されます。 表示桁数は 3 桁です。簡易モニターとして利用ください。
入力レンジ
測定したい最大回転速度は条件より 5000 ですが、設定は 3 桁になりますので、5.00k(k=1000 倍を意味します)と設定します。この設定値以上の信号が入力された場合、入力オーバとなります。この場合は入力レンジ設定値を大きくするなど見直しが必要です。 入力レンジ設定には制限がありこの制限を越えた設定の場合はエラー表示します。詳細は、取扱説明書「5.1入力レンジについて」を参照ください。
出力レンジ
出力レンジは最大出力電圧を設定します。レコーダなど接続先の機器が 1V 入力の場合、1V 以上にならないように最大出力電圧を制限する機能にもなっています。 測定条件1V より入力 10 % と設定します。 求めた値は上記の表「設定値」欄にまとめましたのでご参照ください。
2.式(2)を利用した方法
測定最大回転速度=5000r/min、ロータリエンコーダーのパルス数 360 P/Rより;
測定条件より入力レンジ=5000、また式(3)を変換しファクターは;
となります。出力レンジについては1.項と同じです。
例2:入力レンジを周波数<Hz>で設定する
測定条件 | 設定値 |
---|---|
RP シリーズロータリエンコーダー:360 P/R 測定最大回転速度:5000 r/min 出力電圧:0 ~ 5 V/0 ~ 5000 r/min 入力レンジを周波数 Hz で設定する |
入力レンジ:30.0 k (30,000) ファクタ:1 出力レンジ:50 % 測定範囲:モニター表示 0 ~ 30.0 k |
-
例1の2の方法で最大周波数を求めます。最大回転速度 5000 r/minより;
-
入力レンジは最大周波数 30000 に取るので、ファクタは;
-
測定条件の 5 Vより、出力レンジは 50 % と設定します。
-
求めた値は上記の表「設定値」欄にまとめましたのでご参照ください。
例3:入力レンジを速度<m/min>で設定する
測定条件 | 設定値 |
---|---|
RP-721 ローラーエンコーダー:120 P/R ローラ径:πD=0.2 m 測定最大速度:100 m/min 出力電圧:0 ~ 10 V/0 ~ 100 m/min 入力レンジを速度 m/min で設定する |
入力レンジ:100 ファクタ:10 出力レンジ:100 % 測定範囲:モニター表示 0 ~ 100 m/min |
-
測定の単位 m/min より RP-721 の仕様から;
-
測定したい最大速度 100 m/min より、入力レンジは 100 を設定します。 この設定値以上の信号が入力された場合には入力オーバとなりますので設定の見直しが必要です。
-
出力条件より出力電圧は 10 V ですので 100 % と設定します。 求めた値は上記の表「設定値」欄にまとめましたのでご参照ください。
Last updated:2018/07/13
FVコンバータ FV-1100 販売終了
FV-1100の標準仕様は max 10kHzです。
使用周波数が周波数レンジの50%以下では、出力電圧が小さくなると同時にリップル*が大きくなり、使用範囲での精度が悪くなります。
よく使う周波数範囲がフルスケール周波数に近くなるよう改造をお薦めします。
(例) 10kHzレンジでは 精度 は±0.2%、この意味は
→ 20mV/10Vフルスケール/10kHzフルスケール
1kHz以下が使用範囲とすると、
1kHz=1Vなので1kHzに対する精度は、
→ 20mV÷1V= 2% /1V/1kHzの精度となります。
1kHz をフルスケールに改造すると
→ 0.2%/10Vフルスケール/1kHzフルスケール
になります。
FV変換器の使用範囲はフルスケール周波数(周波数レンジ)の10%~100%の範囲を大体の目安としてください。
*リップルに関しては次のPDFファイルを参考ください。
Last updated:2002/02/15
FVコンバータ FV-1300 販売終了
・ FV変換の大体の分解能は下表になります。
入力周波数 | 目安の分解能 |
---|---|
10 kHz | 5 Hz |
1000 Hz | 0.05 Hz |
100 Hz | 0.007 Hz |
・ 1500 Hz の例で説明します。
周期計測のクロックは20 MHzです。入力周波数に対するカウント値は;
20000000 ÷(入力周波数)=カウント値
1500Hzでは 20000000 ÷ 1500=13333.33
カウント値は整数なので分解能としては、13333 か 13334 のどちらかになります。このカウント値を周波数に逆算すると;
20000000÷13333=1500.0375
20000000÷13334=1499.925この差は 1500.0375−1499.925=0.1125 Hz
よって 1500 Hz付近ではおよそ0.12 Hzの分解能があると言えます。ここで注意することがあります。1500 Hzの測定に 0.0375 Hzの誤差を生じてしまう点です。水晶発振器の精度を加味すると0.12 Hzプラスαの精度になります。
・ 偏差出力の場合
偏差出力の場合も分解能は同じですが1分解能当たりの出力電圧は大きく取れます。
・ 低周波数の精度
カウント値の逆数を16ビットのDA変換器で電圧に変換して出力しています。
カウント値が16ビットがフルになる周波数は 305.1 Hzです。
305.1 Hz以下の低周波数では16ビット以上になりますので、2進カウンターの下桁をカットして、上位16桁分で計算します。
よってこの場合の精度は;
精度=入力周波数÷215
になります。
・ カタログ記載の精度
電圧出力 0.1 % FS
電流出力 0.7 % FS精度は 20 kHzの時が最悪になりますので、この時の分解能+アナログ回路精度を記載しています。
入力周波数 max50 kHz に改造可能です。この場合も分解能は同様な考えになります。
Last updated:2018/07/13
その他
LG-930とFV-1100を組合わせて使用しているが、波状の変動電圧になる。
軸に反射シールを1枚貼ってLG-916やLG-930等の光電式検出器で検出した信号は、1秒間当たのパルス数が少なく、測定したい回転数によってはFV変換回路の周波数レンジに対し極端に低くなり、結果として質問のような出力電圧になります。
<解 説>
TM-2130,FV-1100は入力信号の周波数に比例した電圧に変換するのにFV変換回路(周波数/電圧変換回路)を利用しています。
下図はFV変換回路のブロック図を示します。
積分回路は、入力パルスがハイレベルのとき充電され、ロウレベルのとき放電されます。入力パルスの周波数が高くなると、充電回数が多くなり総合的に充電時間が長くなるので出力電圧は上昇します。逆に周波数が低くなると、充電時間より放電時間が長くなり、出力電圧は低下します。
充放電の速さは時定数が小さいほど早く、1パルスでの充電放電電圧の差(リップルと言う)は大きくなります。また、このリップルは入力周波数が高ければ微少ですが、低周波数になるほど大きく現れます。
LG-916、LG-930のように光電式検出器は1回転当たり、貼った反射シールの数しか信号が出ませんので、入力周波数は低周波数になり易く、質問のような状態になってしまいます。使用回転数範囲から入力周波数を計算し、FV変換の周波数レンジの10%以上で使用できるか確認する必要があります。
TM-2130のカタログには周波数が周波数レンジの1%のときの出力電圧のリップル量が記載されています。下表はその一例を抜粋しました。
Last updated:2018/07/13