収録した騒音計やマイクロホンからの音データを Oscope Basic を使って音圧レベルとして表示する方法(その2)

Oscope 2  Ver.2. 7以降では、DR-7100で収録した校正信号ファイルを使用して、他のデータファイルを校正する機能が追加されました。ここでは、その機能を使用して音データの校正をおこなう方法を示します。

 

1. Oscope 上に、校正音を収録した校正音のファイルと、校正したい収録データファイルをインポートします。なお、校正音データを収録するときの機器、増幅度の設定と、データの収録に使用する機器、増幅度の設定は同一にしてください。

 

 

 上図は、DR-7100を使って収録した音データを、Oscope にインポートしたところです。上側が校正音(94 dB)を収録したデータファイル、下側がエンジン吸気音を収録したデータファイルです。大きさの単位は「V」になっています。

 

 

2. 上側の校正音データファイルを使って、音圧への校正をおこないます。 Oscope のツールバーにある「カスタム」内の、「信号校正」を選択します。 信号校正ウインドウが開きます。

 

 

① 校正音の収録されているファイルを「校正信号(基準信号)」として選択します。次に、「校正項目の選択」内に表示されている、校正をおこないたいデータファイルを選び、チェックボックスにチェックを入れます。

②「校正の仕方」で「FFTで校正する」を選択します。「校正信号(基準信号)の区間」はデフォルトでは「全区間」となっていますが、全区間では長すぎたり、計測開始部分は信号が安定していなかったりするため、安定した信号が出力されている区間を選択します。(数秒以上、10秒程度の区間を選択してください。)

③「スケール」を「デシベル」に、「校正対象」を「オーバーオール」に、「単位」を「rms」に、設定します。

④「目標値(校正後のレベル)」を校正音の音圧レベル(ここでは94 dBとします)に設定し、「校正実行」をクリックします。

※「新しいチャンネルで出力」にチェックを入れて校正を実行すると、元のデータファイルはそのままに、校正スケールを書き換えた新しいデータファイルが追加で作成されます。

 

 

一番上のファイルが元々の校正音データ、上から3番目が「信号校正」をおこなった後の校正音データになります。また、上から2番目のエンジン吸気音データ、上から4番目が「信号校正」をおこなったデータになります。校正後のファイルでは信号の単位が「V」から「Pa」になっていることがわかります。 上から5番目は、一番上の校正音データに対し「実効値化演算」をおこなった結果です。 6番目は、「信号校正」後の校正音データに対し、「実効値化演算」をおこなった結果です。-28 dBだったものが、93.999 dBになりました。

Revised:2017/07/12

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