メールマガジンバックナンバー

55号 2006年4月20日発行

小野測器                       2006年4月20日発行
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ONOSOKKI -- info channel                    第55号
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**********************4月のコンテンツ *****************************

▼製品 サービス

 ○CF-7200 ポータブル2チャンネルFFTアナライザー【新製品】
 ○RR-2000シリーズレーザー式回転軸ぶれ計【新製品】
 ○AU-2300エンベロープ内蔵振動アンプユニット(TEDS対応)【新製品】

▼アプリケーションe-見積

 ○「デジタルゲージ編」に3項目追加

▼DWG/PDF外観図

 ○CF-7200 ポータブル2チャンネルFFTアナライザー【新製品】
 ○RR-2000シリーズ レーザー式回転軸ぶれ計【新製品】
 ○MP-9120 高速回転型電磁式回転検出器
 ○MP-940A 長体型回転型電磁式回転検出器

▼新着カタログ・資料

 ○CF-7200ポータブル2チャンネルFFTアナライザー【新製品】
 ○RR-2000シリーズレーザー式回転軸ぶれ計【新製品】
 ○NP/AUシリーズ振動・アナログ信号処理システム(新規)
 ○AU-4100/AU-0401音響振動収録セット(新規)
 ○WSシリーズPC版信号処理解析ソフト(改訂)

▼計測コラム

 ○振動解析 - 28 「応答スペクトル - 4」

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    (お願い:リンクURLが複数行に渡る場合には繋げてください)

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◆◇◆製品 サービス◆◇◆
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■CF-7200 ポータブル2チャンネルFFTアナライザー【新製品】

 10.4型タッチパネル液晶タイプ2チャンネル入力・周波数分析レンジ
 100kHz - A4ファイルサイズ・3.5kgの機動性に優れた小型・軽量・ハイ
 スペックFFTアナライザー。愛称は「Data Palette®(データパレット)」。
 計測データへコメントやメモの直接書き込み、ボイスメモの追加により
 作業効率UPとわかりやすいデータの管理を実現するとともにTEDS+CCLD
 対応によりセンサー校正作業を簡易化。CF-7200は、あらゆる計測現場環境
 に即応するオールインワンの一体型でありながら、しかもPCとの高度な
 親和性によりデータ共有自由自在。現場での計測・解析に加え、オフィス
 での2次処理やレポート作成をも強力にサポートします。
 ページが長いので、画面左に折り畳みの目次を用意しました。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/data/cf7200.html

<プレスリリース>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/press/press_old/04_18_06.htm

■RR-2000シリーズレーザー式回転軸ぶれ計【新製品】

 回転体・回転軸に発生する微小な「ぶれ」(NRRO/RRO)を 100 mm の検出
 距離から最大 0.07 nm(70 pm)の高分解能で検出が可能なレーザードップ
 ラ方式のぶれ検出システム。検出可能最大振幅 は 1mm(p-p)、検出可能
 周波数範囲は DC ~ 100 kHzとワイドレンジ。アナログ電圧出力に加えて
 デジタル出力(USB 2.0)を標準装備。USB 2.0 経由でデータをパソコン
 に高速保存、取り込まれたデータは、変位解析ソフトウエア(RR-0900)を
 使用して、PC上でダイレクトに各種解析・表示が可能。 しかも、1台の
 本体に2台のセンサーの接続が可能。本体2台を同期運転することで最大4台
 のセンサーによる同時データ収録・解析を行うことが出来ます。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/soundvib/rr2000.html

<プレスリリース>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/press/press_old/04_12_06.htm

■AU-2300エンベロープ内蔵振動アンプユニット(TEDS対応)【新製品】

 音響・振動センサー等からの微小信号を効率よく増幅・フィルタリング処理
 するフロントエンド計測プラットフォーム AU シリーズの第3段 。
  AU-2300 エンベロープ内蔵振動アンプは、フィルタ方式やピーク方式な
 どエンベロープ方式を選択できるほか、加速度ピックアップのセンサーアン
 プとしてもお使い頂けます。エンベロープ処理は振動波形の包路線に比例
 した出力を得るもので、特に軸受けや歯車の破損による振動検出には不可
 欠です。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/soundvib/au2300.html

 

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◆◇◆アプリケーションe-見積◆◇◆
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■「デジタルゲージ編」に3項目追加

 ○建築・土木材料の強度試験2
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/estimate/gage_c_2_3.htm

 ○鋼板圧延機のロールギャップを接触式測定
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/estimate/gage_c_4_2.htm

 ○シリコンウェハなどの反りがある素材の高精度厚さ測定
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/estimate/gage_d_2_2.htm

 

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◆◇◆DWG/PDF外観図サービスページ◆◇◆
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 製品外観図を追加しました。

 <FFTアナライザー・データステーション関連製品>
 ○CF-7200 ポータブル2チャンネルFFTアナライザー
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/outerview/fft_relate.htm

 <騒音計・音響・振動関連製品>
 ○RR-2000シリーズ レーザー式回転軸ぶれ計
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/outerview/sv_products.htm

 <回転検出器・回転計関連製品>
 ○MP-9120 高速回転型電磁式回転検出器
 ○MP-940A 長体型回転型電磁式回転検出器
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/outerview/tach.htm

 <外観図トップページ>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/outerview/overallview.htm

 今までのDXFファイルに代えてDWGファイルでの提供を始めております。
 (PDFファイルでのご提供はそのまま継続します)

 

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◆◇◆新着カタログ・資料◆◇◆
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 今月のPDFカタログは新規4種と改訂1種

<データ処理(FFTアナライザー)関連>
 ○CF-7200ポータブル2チャンネルFFTアナライザー(新規)
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/pdftop.html#sv

<音響/振動関連>
 ○RR-2000シリーズ レーザー式回転軸ぶれ計(新規)
 ○NP/AUシリーズ振動・アナログ信号処理システム(新規)
 ○AU-4100/AU-0401音響振動収録セット(新規)
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/pdftop.html#sv

<ソフトウェア>
 ○WSシリーズPC版信号処理解析ソフト(改訂)
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/pdftop.html#soft

 <PDFカタログ トップページ>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/pdftop.html

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◆◇◆計測コラム◆◇◆
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  振動解析-28 「応答スペクトル - 4」

 前月号からの続き
  <バックナンバー>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/backcontents.htm

■(2-5)減衰定数と対数減衰率

 今号では減衰定数と対数減衰率との関係を考えます。

 <図3参照>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/06_04_20add.htm

 図3の減衰波形の相隣り合う波高値をx1、x2、x3・・・とし
 その比をe^δとすると

  e^δ=x1/x2=x2/x3=・・・=xn-1/Xn   ・・・(16)

 ここで x1=e^(-ζωoT1)、x2=e^(-ζωoT2)、T2=T1+Tdであり、
 また、Tdは減衰波形の1周期で、

  Td=2π÷(ωo√(1-ζ^2))           ・・・(17)
          (1-ζ^2は√の中を示し以下同様)

 e^δ=x1/x2=e^(-ζωoT1)/e^(-ζωo(T1+Td))
   =e^(ζωoTd)

 自然対数をとり

    δ=ζωoTd
     =2πζ÷√(1-ζ^2)                  ・・・(18)

 ζ≪1では 

    δ≒2πζ                  ・・・(18')

 また

   x1/xn=(x1/x2)(x2/x3)・・・(xn-1/xn) ・・・(19)
      =e^(nδ)

 よって

   δ=(1/n)*Ln(x1/xn)             ・・・(20)

 振幅が1/2になるまでのサイクル数をnとすると

  δ≒2πζ=(1/n)*Ln2=0.693/n

 δは対数減衰率といい、減衰定数ζとは(18)(18')(19)式の関係があり、
 実験などで測定された減衰波形から、対数減衰率δさらに減衰定数ζを
 これで求めることができます。

■(2-6)ヒルベルト変換から減衰定数ζを求める

 今までのことで固有振動数ωoと減衰定数ζがわかると、数式で表わせる
 ことがわかりました。ではωoやζを求めるにはどうしたらよいでしょう。
 1つの方法として(2-2)項のように初期条件を与えて自然減衰波形から求
 めることができます。
 FFTアナライザーではヒルベルト変換を使い包絡線(エンべロープ)を
 もとめ、その常用対数をとって表示された図4のグラフから対数減衰率、
 減衰定数を求める機能があります。この求め方を確認しておきましょう。

 <図4参照>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/06_04_20add.htm

 図3、図4において、

   n=Δx÷Td=Δx*fn   (ωn=2πfn、fn:共振周波数)

 また、(20)式は、対数の底を変換する公式

   LogbM=LogaM÷Logab 
    (LogaM:aを底とするMの対数、 M:LogaMの真数 、
      M=a^rとすると r=LogaM を表す)

  よって、LnMは

   LnM=LogM÷Loge 
      (Lnは自然対数で底がe、Logは常用対数で底が10) 

 を使用し変形すると

   δ=(1/n)*Ln(x1/xn)
    =(1/n)*Log(x1/xn)÷Loge
    =(1/n)*(1/20)*{20Logx1−20Logxn}÷Loge
    =(1/n)*{10Logx1^2−10Logxn^2}÷(20Loge)
    =1/(Δx*fn)*ΔY÷(20Loge)
    =(ΔY/Δx)*(1/fn)÷(20Loge)      
    =0.115*(ΔY/Δx)*(1/fn)        ・・・(21)

 δは(21)式よりΔxとΔYの比から求められることがわかります。
 ΔYは対数であることに注意しましょう。

 図4例題の説明を参照ください。
 (13')式を例にとり、減衰波形の振幅比から対数減衰率、減衰定数を
 もとめてみました。

    x=1.0012e^{-tcos(20t-Φ)}       ・・・(13')

■(2-7)FFTアナライザーのヒルベルト変換

 実際のFFTアナライザーではどうなるか確認してみました。
 図5はDS2000シリーズFFTアナライザーのヒルベルト変機能を使い、
 対数減衰率Log.d、減衰定数Dampを演算させた画面です。
 (13')式のデータ列を作成し、そのデータをDS2000シリーズFFTアナライザー
 で読みこみ解析したものです。 読み込み方法については最下部
 「TXTデータをDS0221で分析する例」を参照ください。

 <図5参照>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/06_04_20add.htm

 解析結果は

   Log.d:0.320  Damp:5.095%(0.05)自由振動周波数:3.125Hz

 と式の通りとなりました。

 測定対象によっては減衰波形は単一周波数とはならなく、ヒルベルト
 変換のグラフは直線にならないことがあります。これは高調波の影響、
 振幅の大きさにより減衰率が変わる振幅依存性など非線型の要素が
 考えられます。振幅を線形の範囲にする、Δxを大きく取ることで
 平均化減衰率とする、周波数帯域制限をかけてヒルベルト変換する、
 複数測定された減衰定数を平均する、周波数応答関数から求めたもの
 と比較する、など評価方法の検討が必要です。

 周波数帯域制限をかけたヒルベルト変換の処理は、周波数の帯域制限を
 かけてIFFT(逆フーリエ変換)された波形を求め、その波形をヒルベルト
 変換し対数減衰率、減衰定数を求めています。
 参考に図5のデータを使い、周波数帯域制限をかけIFFTで求めた波形を
 図6に示します。元のデータがきれいな為、周波数の帯域制限した効果は
 現れません。参考としてご覧ください。

 <図6参照>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/06_04_20add.htm

 <DS2000を使った分析例>(pdfファイル)
 「TXTデータをDS0221で分析する例」
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/ds2000/pdf/ds0221txttospect.pdf

 「DS0221 ヒルベルト変換を用いた時間軸波形の対数減衰率・減衰比の測定」
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/ds2000/pdf/ds0221Hilbert.pdf

 「減衰を表わす係数」
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/pdf/damping_facter.pdf

 

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編集後記

 WBC王ジャパンが世界一になってからこのごろ興味が野球に向かいます。
 金本選手904試合全イニング連続出場の世界記録達成おめでとう。
 「記録が始まった時は、こんな日が来るとは本人も考えはしなかったで
 しょう。子供の頃は誰もが試合に出たいという純粋な気持ちをいだいた。
 今もその気持ちを持ち続け、頑張ってきた金本選手に拍手を送りたい」
 という内容の衣笠鉄人のメッセージ記事を目にし、鉄人団塊世代も同じ
 感慨があるかもなどなど、あれこれ思いながら興味深く読みました。
 今年もフレッシュマンたちが夢を抱いて入社してきました。研修が始ま
 ったようです。フレッシュマンたちへ歓迎の言葉を、衣笠鉄人のメッセ
 ージに重ねて送りたいと思います。

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   編集責任者   野田 幸治

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