メールマガジンバックナンバー

37号 2004年10月21日発行

 小野測器                     2004年10月21日発行
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ONOSOKKI -- info channel                                      第37号
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ONOSOKKI -- info channelも皆様のご支援を賜り、4年目を迎えることが
出来ました。これからも皆様に有効な情報をタイムリーに発信続けてまい
りますので、変わらぬご愛顧をお願いいたします。

********************10月のコンテンツ ******************************

▼お知らせ

 ○DS-2000データステーション100kHzユニット発売記念キャンペーン

▼製品 サービス

 ○LMシリーズ光ディスク機械特性測定装置(大幅改訂)
 ○無響室・半無響室・残響室のレンタルページ(大幅改訂)

▼アプリケーション

 ○騒音計を利用した音の効果的低減法

▼Web3D 3次元イメージカタログ

 ○GS-7000シリーズ ペン型リニアゲージセンサー

▼新着カタログ・資料

 ○CF-3600ポータブルFFTアナライザー(改訂)
 ○LMシリーズ 光ディスク機械特性測定装置(改訂)
 ○Advanced Automobile Measurement & Testing System
  音響・振動関連計測システムのご案内(新規)
 ○デジタルトルクメータ/モーター計測システムセレクションガイド(改訂)

▼計測コラム

 振動解析 -10 「伝達関数よもやま話−6」

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   (お願い:リンクURLが複数行に渡る場合には繋げてください)

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◆◇◆お知らせ◆◇◆
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 ■DS-2000データステーション100kHzユニット発売記念キャンペーン

  DS-2000用100kHz帯域入力ユニットの発売を記念して、100kHzサーボ解
  析システムを2005年3月31日までの期間限定で、特別キャンペーン
  価格でご提供。DVDプレーヤー・レコーダー使用されている光ピック
  アップ特性評価やポリゴンミラー駆動モーターのサーボ性能測定、Hiオー
  ディオに使用されるアンプ・スピーカのレスポンス測定など、サーボア
  ナライザに要求される測定範囲は極低周波から100kHzまでの広帯域に及
  ぶようになってきました。
  これからサーボ解析の導入をご検討されている皆様、システムの更新を
  お考えの皆様は、今がチャンスです。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/data/ds2000.html#mark1

 

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◆◇◆製品 サービス◆◇◆
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 ■LMシリーズ光ディスク機械特性測定装置(大幅改訂)

  CD、DVD等の各種光ディスクメディアの機械特性を高精度に測定検
  査。研究開発から製造時の検査、品質管理用途まで幅広くお使いいただ
  けます。Blu-ray Disc、青紫レーザー対応光ディスク、特殊光ディスクな
  ど各種光ディスクにも対応可能です。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/thickness/lm.html

 ■無響室・半無響室・残響室のレンタルページ(大幅改訂)

  NC-0 以下、吸音楔長 1.7 m という日本トップクラスの性能の無響室、
  8.2 m (W) × 7.9 m (D) という非常に大きく汎用性の高い半無響室、
  125 Hz での残響時間が 20 sec 以上という十分に低い周波数まで測定
  可能な残響室という国内トップクラスの各音響実験室のレンタルを承っ
  ており、今まで多くの皆様にご利用いただいております。
  今回各音響実験室のスペック等を記載した専用ページを用意致しました。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/soundvib/rental.html

 

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◆◇◆アプリケーション◆◇◆
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 ■騒音計を利用した音の効果的低減法

  音響インテンシティ手法を使用せず、騒音計(またはマイクロホン)を
  使用して音源からの音圧レベルを測定し、その測定値をマッピングする
  ことで、騒音の発生源並びにその分布を求め 、簡易的に音の効果的低減
  を図る方法を紹介します。音圧レベルのマッピングのためには、CF-3600
  の発売記念キャンペーンで特別価格でバンドルされる O-Chart「グラフ
  作成ツール」と表計算ソフトウェアExcelの2種類を利用、それぞれの作
  成方法の詳細は「音圧マップ作成手順」として、e-learning形式のFlash
  ムービとしました。この事例は、今回取り上げたアプリケーションだけ
  でなく、様々応用が可能です。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/application/soundreduce.htm

 <アプリケーショントップページ>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/category/application.htm

 

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◆◇◆WEB 3Dイメージカタログ◆◇◆
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 製品外観を3次元立体イメージで上下左右任意方向捉えることが可能な
 Web 3Dに、GS-7000シリーズ ペン型リニアゲージセンサーを追加しました。
 ナット取付型との先端形状比較のための3D画像も用意いたしました。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/3d/infogs7710.htm

 

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◆◇◆新着カタログ・資料◆◇◆
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 今月のPDFカタログは新規1種と改訂3種

 ■寸法・変位関連

  -LMシリーズ 光ディスク機械特性測定装置(改訂)

 ■データ処理(FFTアナライザー)関連

  -CF-3600ポータブルFFTアナライザー(改訂)

 ■音響・振動関連

  -Advanced Automobile Measurement & Testing System
   音響・振動関連計測システムのご案内(新規)
   自動車の騒音・振動にフォーカスしたアプリケーション中心のカタロ
   グです。

 ■モーター/トルク・歯車関連

  -デジタルトルクメータ/モーター計測システムセレクションガイド(改訂)

 <PDFカタログトップページ>

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/pdftop.html

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◆◇◆計測コラム◆◇◆
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 振動解析 -10 「伝達関数よもやま話−6」

 伝達関数の固有振動数の減衰波形

 前回の話の補足としてもう少しすすめてお話します。
 打撃試験の応答波形は「振幅は指数的な減衰特性になります」とよく表
 現されますがこのことを考えて見ましょう。

 (1)exp(-t)

  exp(-t) t:時間 の関数は
        t=1のとき  1/e  
        t=2     1/e^2
        t=3     1/e^3
               e:自然対数(約2.718)

 よって時間が経つにつれ1/eという一定の比率で小さくなっていきます。
 前回では減衰比の話をしましたが減衰定数ζで表すと次式で表されます。

     exp(-ζt)          ・・・(1)

 (2)exp(jωt)

  exp(jωt)を考えて見ましょう。

     exp(jωt)=cosωt+jsinωt   ・・・(2)

 この式はオイラーの公式です。
 これは複素平面(ガウス平面ともいわれX軸:実数、Y軸:虚数の座標)
 上では時間の経過につれて半径1の円を反時計回りに軌跡を描く波形と
 なります。また、
    exp(-jωt)=cosωt-jsinωt
 は同様に時計回りの円軌跡となります。

 (3)exp(-t)とexp(-jωt)の掛け算

 (1)と(2)を掛け算した関数はどうなるでしょう。
 時計回りに回りながらだんだん半径が小さくなる、いわゆる渦巻き状
 に次第に0に接近する波形となります。
 次式でexp(-ζt)が振幅を表していることになります。

    exp(-ζt)exp(-jωt)
         =exp(-ζt)(cosωt+jsinωt)
         =exp(-ζt)cosωt+jexp(-ζt)sinωt・・・(3)

 exp(-ζt)cosωt、exp(-ζt)sinωtはX軸を時間にとり軌跡を描くと
 cosωtの減衰波形、sinωtの減衰波形となります。

 (4)伝達関数・固有周波数の応答波形

 伝達関数の測定から固有振動周波数ωo(=2πfo)の実数A、虚数B、
 またはボード線図表示から振幅比Roと位相差Φoを読み取ることができ
 ます。また半値幅法から減衰比を読み取ることができます。

 実数、虚数の値から伝達関数を複素数で表現しますと

    Acosωot+jBsinωot          ・・・(4)

 となります。
 これはcosωotの信号を入力すると、その応答が Acosωot+jBsinωot
 の出力になることを表しています。
 この式では何だかわかりませんので、これを振幅と位相で表すことと
 します。

    振幅(絶対値)Ro=√A^2+B^2
              (A^2+B^2は√の中を表す) 
    位相差   Φo=tan-1(-B/A)  tanΦo=-B/A

 の関係があります。これを式(4)に当てはめると次式に変換できます。

    Ro cos(ωot+Φo)+jRo sin(ωot+Φo)
      =Ro exp(jωot+Φo)         ・・・(5)

 Ro、Φoはボード線図から読み取ったRo、Φoの値となります。
 先の話をもう一度考えてみます。振幅1、周波数ωoのcos波形の信号
 を入力したときの応答は、Ro cos(ωot+Φo)の式(5)のcosの項の
 出力になります。cosωotは実数なので応答の実数部分をとります。
 同様にsinωotの入力の場合は虚数をとり Ro sin(ωot+Φo) 
 となります。
 ここで、sinは位相差90度遅れたcosと同じ波形ですから、sinは背後
 においてcosのみ考えればよさそうと思いませんか。
 実際に波形観測される応答は式(5)のcosの応答となります。
 jsinの項は位相Φoの中に隠れています。
 これは数学のマジックとなります。

 さて、今までの話では減衰を考えていませんでした。
 インパルス信号では全ての周波数を含むので、その内の周波数ωoのみ
 で加振された場合を考えると、cosωoの信号を入力していて急に信号
 ゼロとした場合の応答となりますから、周波数ωoの減衰比より
 対数減衰率δを次式で求めると

    対数減衰率 δ=2π*減衰比
    Ro exp(-δt)exp(jωot+Φo)  ・・・(7)

 として表すことができます。δはマイナスの値をとりますがわかりやす
 くするため極性を付けました。これは式(3)と同じ形に戻りました。

 以上のように考えると時間領域と周波数領域の関係を理解することがで
 きると思います。
 減衰波形のダミーデータを使い、そのデータから(7)式を求める例を
 「対数減衰率計算例」としてFAQに掲載しましたので、ご参考ください。

 <対数減衰率計算例>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/pdf/dampingfactor_add.pdf

 関連記事 <減衰を表す係数 (pdf)>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/pdf/damping_facter.pdf

 

 <バックナンバー>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/backcontents.htm

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編集後記

 いつまでも台風、台風の当たり年。当たって欲しいのは競馬?いえいえ
 ナイスショット、それとも熊・・。秋はやはり紅葉見物と温泉でしょう。
 体が自然に動いてジッとしておれない、スポーツに行楽にという季節で
 す。ガソリン入れに行ってきまーすと出かけたのはいいのですが、ガソ
 リンがまた高くなりました。せっかく景気回復かと言われる中、連鎖的
 に次々値上がりしなければいいのですが。
 個々の商品は省エネになりましたが、あれも必要これも必要と必需品が
 その分多くなって、やめようと思うものが見当たりません。
 「酒をやめたら」と誰かが言ってる。酒のうまい季節、困ったものだ。
 驚きはトレビヤーン、困ったはコマルモ~ンで表せるこれほんと?

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  発行(株)小野測器 http://www.onosokki.co.jp/
     お客様相談室 mailto: csonosokki.co.jp
        編集責任者   野田 幸治

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  許可なく転載することを禁じます。

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