メールマガジンバックナンバー
36号 2004年9月24日発行
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ONOSOKKI -- info channel 第36号
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********************9月のコンテンツ ******************************
▼お知らせ
○【重要】
「DS-0222トラッキング解析ソフトウェア不具合のお知らせ」
○2004年秋季音響・振動技術セミナー参加者募集
○小野測器ファミリー 小野測器製造ホームページを開設
▼身近な計測コラム第14回
○「平均律と倍音」
▼製品 サービス
○DS-0228 燃焼解析 −Ver.5
新機能紹介PDFを掲載【Version UP】
○GS-7000シリーズ ペン型リニアゲージセンサー【新製品】
○DG-2310 和差演算機能付きデジタルゲージカウンタ【新製品】
○SoundPLANに「建設工事騒音予測手法」【Version UP】
▼Web3D 3次元イメージカタログ
○LA-1250 環境計測用積分形普通騒音計
○LA-4350 遠隔対応型精密騒音計
▼DXF/PDF外観図サービスページ
○FX-1100シリーズ マスビューレット式流量計
○GS-7000シリーズ ペン型リニアゲージセンサー
○DG-2310 和差演算機能付きデジタルゲージカウンタ
○AA-973 防塵ゴム
○AA-841 防塵ゴム
▼新着カタログ・資料
○ショートフォームカタログ No.25
○NP/PS シリーズ振動・アナログ計測処理システム
○GS-7000 シリーズペン型リニアゲージセンサー【新規】
▼計測コラム
振動解析 -9 「伝達関数よもやま話−5」
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(お願い:リンクURLが複数行に渡る場合には繋げてください)
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◆◇◆お知らせ◆◇◆
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■【重要】「DS-0222トラッキング解析ソフトウェア不具合のお知らせ」
DS-2000データステーションのアプリケーションソフト「トラッキング
解析ソフトウェア DS-0222」で、特定のソフトウェアバージョンを使用
してオフライン解析が実行される際に、ある解析条件下でデータと回転
数がずれる不具合が発生する可能性があることが判明致しました。
つきましては、DS-0222 トラッキング解析ソフトウェアをお使いいただ
いておられるお客様には誠に恐縮でございますがソフトウェアバージョ
ンをご確認いただき、不具合が発生する可能性があるソフトウェアバー
ジョンをお使いの場合は、対策済み最新ソフトをダウンロードの上、上
書きインストール頂きますようお願い申し上げます。詳細につきまして
は、以下ページをご参照ください。
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/ds2000/ds0222fault.htm
■2004年秋季音響・振動技術セミナー参加者募集受付開始
11月11日「騒音測定の基礎」セミナーは本日現在16名様の申込を
いただいております。お申し込み状況はホームページ上でご連絡いたし
ております。ご参加をご検討いただいている皆様、お早めにお申し込み
ください。
11月11日「騒音測定の基礎」(名古屋会場)
https://www.onosokki.co.jp/HP-WK/seminar/seminar.htm
■小野測器ファミリー 小野測器製造ホームページを開設
小野測器ファミリー会社である小野測器製造(株)がこの度新規にホー
ムページを開設いたしました。小野測器製造は栃木県宇都宮市西川田に
位置し、ISO9001、ISO14001認証の下、小野測器が販売する計測機器全
般の生産並びに技術サービスを行っております。クリーンルームや恒温
恒湿ルームを備え、測定結果が公的証明として認められる特定計量機器
製造事業者並びに騒音計指定製造事業者の認可を取得しております。
ぜひ一度のぞいてみてください。
http://www.onosokkiseizou.co.jp/
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◆◇◆身近な計測コラム◆◇◆
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■第14回「平均律と倍音」
平均率と純正率の違いと、それぞれのもとでの音の組合せである和音に
ついて、そして音色に重要な影響を与える倍音は和音とどのように密接
な関係があるか、ギターの弦の振動と発生する音との関係から例を掲げ
て分かり易く解説しています。
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/nakaniwa/nakaniwa.html#keisoku
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◆◇◆製品 サービス◆◇◆
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■DS-0228 燃焼解析−Ver.5 新機能紹介PDFを掲載【Version UP】
DS-2000データステーションのアプリケーションソフトDS-0228燃焼解析
をこの度Version 5にUPし、大幅な機能追加を図りました。これに伴い
既存のHTMLページをリニューアルするとともに、Version 5での新機能
解説詳細PDFファイル(44ページ)を新規掲載いたしました。
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/software/ds/ds0228.htm
■GS-7000 シリーズ ペン型リニアゲージセンサー【新製品】
多点測定に最適なφ8mmのスリム形状のペン型リニアゲージセンサーGS-70
00シリーズ4機種。 分解能 1 μm、指示精度 2 μm の高精度タイプで、
摺動回数500万回、保護等級 IP67 耐環境対応構造により過酷な環境
下でも高耐久性を発揮します。ステムへの締め付け過ぎの心配の無いナ
ット取り付けタイプと対象物に負担をかけずに高精度測定が可能な0.3N
以下の低測定力タイプ、ゲージカウンタ DG-4140、DG-4160、DG-2310と
接続することにより、高精度に寸法を計測することができます。
また、ゲージセンサー用出力信号変換ボックス DG-0010/0020 を介して直
接シーケンサ(PLC)などへの接続も可能です。
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/gage/gs_as_bsseries.htm
<プレスリリース>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/press/09_06_04.htm
■DG-2310 和差演算機能付きデジタルゲージカウンタ【新製品】
リニアゲージセンサーと組合わせて使用することにより、寸法や変位を測
定・表示する2ch多機能ゲージカウンタです。 2つの入力信号間の
和・差演算機能(A+B、A−B)をはじめ、最大値・最小値・レンジ
等の各種演算処理機能を装備、またコンパレーター機能を使用しての合否
判定・警報指令等が可能です。さらに、シーケンサや、パソコン、レコ
ーダ等に接続できる出力機能で、測定データの記録・管理が容易に行え
ます。
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/gage/dg2310.htm
■SoundPLANに「建設工事騒音予測手法」追加【Version UP】
環境騒音予測ソフトウェアSoundPLANをバージョンアップ。
工業騒音Start Kitに「建設工事騒音予測手法」が新規追加されました。
建設工事騒音予測手法は、平成14年に日本音響学会より発表された建
設工事騒音の予測手法「ASJ CN-Model 2002」に基づく等価騒音レベル
による予測手法をベースとしています。
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/software/others/spFrameset.htm
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◆◇◆WEB 3Dイメージカタログ◆◇◆
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製品外観を3次元立体イメージで上下左右任意方向捉えることが可能な
Web 3Dに騒音計2機種を追加しました。
◆LA-1250 環境計測用積分形普通騒音計
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/soundvib/la.html
◆LA-4350 遠隔対応型精密騒音計
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/soundvib/la1350_4350.html
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◆◇◆DXF/PDF外観図サービスページ◆◇◆
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■自動車関連製品に外観図を追加
○FX-1100シリーズ マスビューレット式流量計
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/outerview/vehicle.htm
■リニアゲージ関連製品に外観図を追加
○GS-7000シリーズ ペン型リニアゲージセンサー
○DG-2310 和差演算機能付きデジタルゲージカウンタ
○AAシリーズ リニアゲージセンサー用アクセサリ
◇AA-973 防塵ゴム ◇AA-841 防塵ゴム
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/outerview/gage.htm
<外観図トップページ>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/outerview/overallview.htm
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◆◇◆新着カタログ・資料◆◇◆
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今月のPDFカタログは新規1種と改訂2種
■総合カタログ - ショートフォームカタログ No.25(改訂)
■寸法・変位関連
-GS-7000 シリーズペン型リニアゲージセンサー【新規】
■音響・振動関連
-NP/PS シリーズ振動・アナログ計測処理システム(改訂)
<PDFカタログトップページ>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/pdftop.html
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◆◇◆計測コラム◆◇◆
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振動解析 -9 「伝達関数よもやま話−5」
打撃試験と減衰
今回も打撃試験の減衰波形についてお話します。
(1)減衰比
前回までの伝達関数では、主に振動の構成要素である重さと剛性につい
て述べてきましたが、減衰要素についても、測定結果の中に反映されて
います。
たとえば、振動実験では、よく打撃試験を行いますが、このときの時間
データを観察しますと、一般的には時間が経過するほど振動振幅が小さ
くなります。これは、発生した振動エネルギーが材料の内部の減衰(原
子や分子のずれにより熱に変換されている)や、ダンパーなどの外部の
減衰要素による振動エネルギーの損失が行われているため、だんだんと
振動エネルギーが消費されることによります。
振動の減衰は一定の比率で、エネルギーが損失されます。たとえば単純
な構造物の1自由度(1質点−1剛性−1減衰)の場合、波をうちなが
らの減衰波形となり、この波の波形の1個目の山のピーク値と次の山の
ピーク値の比を求めます。N個めの山のピーク値とN+1個めの山のピー
ク値の比も同じ値であることがわかります。この比を減衰比と呼びます。
この減衰比が振動モデルの構成要素である減衰要素の値を示しています。
ここで、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、振動が減衰し
てゆく山の数は周波数に関係なく同じですから、同じ減衰比の場合、周
波数が高いほど振動が減衰する時間は短くなります。(周波数が高いと
いうことは山と山の時間間隔が狭いので)つまり、同じ減衰比でも、高
い周波数のほうが早く振動が減衰するということです。逆に言うと低周
波の振動現象を早く収束させようとすると、大きな減衰比をあたえる必
要があり、場合によっては振動対策がおおがかりになり大変になるとい
うことです。
さて、減衰比はFFTアナライザーなどの装置に付属しているヒルベルト変
換機能を使い時間データのエンべロープ(包絡線)を求め、その傾きか
ら減衰比をもとめることができます。
(2)減衰波形のボード線図と半値幅法
いままで時間領域で考えてきましたが、周波数領域ではこの減衰要素は
どのように、あたえられるのでしょうか?
アクセレランス(加速度/力)のボード線図で考えてみましょう。
振動が減衰しないような信号、正弦波のパワースペクトラムは鋭角な山
状のピークになります。位相は-90度になります。これに減衰を与えて
ゆくと、ピークは低下するとともに、その裾野が広がっていくのが観察
できます。減衰をさらに大きくしてゆくと、なだらかな丘のようになり
平坦に近づいていきます。
ピークの周波数はどうなるかというと、減衰が大きくなるにつれて正弦
波の時より少しずつ周波数は小さくなり、また位相も-90度より小さい
方向にずれてきます。
周波数領域で減衰比の値を求める方法は、あるのでしょうか?
半値幅法が一般的に用いられています。これは伝達関数を測定しておい
て、伝達関数のピーク点(振動モード、固有振動数)に注目し、そのピ
ークのちょうど半分の高さになる下側の周波数fLと上側の周波数fHの差
を中心周波数f0(ピークの周波数)で割るというものです。
減衰比=(fL+fH)÷f0
この減衰比は、正弦波に近い信号ですと上側と下側のピークの半分の値
の周波数はあまり離れていないので小さな値になりますが、なだらかな
丘のようなデータの場合はその差が大きいので、減衰比も大きいという
ことになります。
また、減衰比は周波数の比ですので、固有振動数には影響されない要素
であることもわかると思います。しかし実際には周波数分解能などの問
題で、本当のピークが求まらない場合があり。半値幅法の代わりに伝達
関数の実部と虚部のモード円を元にカーブフィットをおこなって、減衰
比を算出することも多いです。
(3)減衰波形のナイキスト線図(モード円)
モード円は伝達関数を複素平面(X軸を実数にY軸を虚数にとった平面)
において表したもので、ナイキスト線図と呼ばれています。アクセレラ
ンス(加速度/力)のナイキスト線図で減衰波形を考えてみましょう。
各振動モードの固有値は複素数(伝達関数のピークにおける実数部と虚
数部)で表すことができますので、これを複素平面にプロットしますと、
通常の減衰は左半平面にしか存在しないことがわかります。
正弦波周波数のピークの位置、実数が0の位置で固有値(虚数部は上下
対称の位置にあります)が存在します。これに減衰が加わることによっ
て固有値は、実数部がマイナスになっていきます。実数部がマイナス側
になればなるほど、振動の減衰比は大きくなっていきます。
<図参照>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/04_09_22add.htm
余談ですが、複素平面の右側に固有値があることは無いのでしょうか?
実は右側に存在するときは、減衰ではなく、振動現象がだんだんと大き
くなって行く現象になります。つまり、打撃するとだんだんと振動が大
きくなってゆくことになりますが、通常の構造では発生しません。たと
えば、制御を行っている場合、振動などの発散現象がありますが、この
ときの固有値は右側にあります。この固有値をいかにして、右半平面の
良い位置に持っていくかが、振動制御の問題と考えることもできます。
時間領域、周波数領域とややこしくなりましたが、一般的に複数の固有
モード(多自由度の固有振動)を有している場合、時間領域ではすべて
の振動周波数の減衰が合成された波形になり、よって時間波形は複雑に
なり、これから計算することは困難になりますので、一般的に周波数領
域で半値幅法で各固有振動数ごとの減衰比を測定するが多いです。
(by sawa)
<バックナンバー>
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/eMM_back/backcontents.htm
<技術レポート「制振材料とその性能測定について」
http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/newreport/damp/damp_index.htm
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編集後記
今日は快晴、空気がひんやり、いつしか季節は初秋。夏との境界はあの
連続台風か。季節は感じられるけれど、通信はどうなってるの。携帯電
話、あの人もこの人も持っていて、どこにも線でつながっていない。な
のに間違えないで特定の人につながる。当たり前の時代なのになぜか今
日は不思議に物思いにふけてしまう。
ここ通信の世界はすごい進化、電話もパソコンもテレビ、オーディオ、
ラジオ、デジカメみーんな合体してくる。ICタグも印刷になって「将来
はユビキタス社会」の話が、今その将来にさしかかったのでしょうか。
テレカから始まりプリペイドカードに化け、そしてケータイに変わる?
たくさん持っている色々なカードがほんと1つにまとまってしまうかも。
頭が付いていかないー。覚えられなく思い出せなく頭の補助にICチップ
が欲しい感じ。でもあれもこれも動かしているのはソフトの世界。
ソフトは高度になってますます複雑になって・・・・静かに反省。
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発行(株)小野測器 http://www.onosokki.co.jp/
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編集責任者 野田 幸治
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