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メールマガジン34号補足

 

■表1

定義 和名 英名 関係 単位(SI)
変位/力 コンプライアンス Compliance G m/N
速度/力 モビリティ Mobility jωG m/(Ns)
加速度/力 アクセレランス Accelerance 2G m/(Ns2)
力/変位 動剛性 Dynamic stiffness 1/G N/m
力/速度 機械インピーダンス Mechanical impedance -j/(ωG) Ns/m
力/加速度 動質量 Apparent mass -1/(ω2G) Ns2/m

(注)コンプライアンスはレセプタンス(receptance)、アドミッタンス(admittance)、あるいは動柔性(dynamic flexibility)とも呼ぶ。 アクセレランスは、イナータンス(inertance)とも呼ぶ。

表1ではコンプライアンスを G(ω)と記し G に対する他の周波数応答関数の関係を示します。 これらの関係は複素指数関数で表現できることに由来します。速度は変位を1度微分するから変位にjω を乗じたものになり、加速度は変位を2度微分するから(jω)2=−ω 2を乗じたものになるためです。これらの関係からわかるように、周波数応答関数は一般には複素数となり、j=ejπ/2 であるから jω を乗じる毎に振幅を ω 倍し位相を 90°づつ進めることに相当します。 積分は微分とは逆に jω で割り算することになり、90°づつ遅れることに相当します。 次式は変位 x を基準にし微分で求める方法と、加速度 a を基準に積分で求める方法をあらわします。

変位=x 加速度=a
速度=jωx 速度=a/(jω)
加速度=(jω)2
   =−ω 2
変位=a/(jω)2
  
=−a/ω 2

FFTアナライザーではこのような周波数軸上での微積分機能を有しており、表1の周波数応答関数を表示することができます。

     参考文献:モード解析入門 長松 昭男 著 コロナ社

 

■ 振動モード