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15号 2002年12月20日発行

 小野測器                                                     2002年12月20日発行
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ONOSOKKI -- info channel                                                                     第15号
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▼お知らせ

○小野測器ソリューション(株)の吸収合併

▼製品 サービス

 ○LV-1720レーザドップラ振動計 ** NEW **

▼技術情報

○アプリケーションカテゴリーページ
  -「レーザ測長器による真直度測定」

○よくお受けするご質問と回答ページ
  -CF-3000 FAQ内に簡易操作手順書
  「トリガー・カーソル機能・データ長設定とアクティブ画面説明」
  -回転計 FAQ内に「BCD出力と正論理・負論理」
  -ディジタルゲージ FAQ内にGS-4000シリーズ取扱説明書
  -ロータリエンコーダ FAQ内にSP-405ZA取扱説明書
  -振動レベル計 FAQ内に「加速度・振動加速度レベルの相互変換」
  を追加しました。

 ○FFT技術用語集ページ
  パワースペクトルのリニア・ログ換算を追加

▼新着カタログ・資料

 -RV-3150 リバーシブルカウンタ<改訂>
 -LV-1720 レーザドップラ振動計<新規>
 -DS-2000 データステーション<グラデュオ><改訂>
 -DS-2000 シリーズサーボアナライザ<新規>
 -CF-3200J/3400J ポータブルFFTアナライザ<改訂>
 -LA-1200シリーズ普通騒音計<改訂>
 -LA-1350/4350騒音計<改訂>
 -無響室、防音室、残響室の設計・施工<改訂>
 -DSシリーズ定常燃焼圧解析システム<改訂>
 -GE^1200 ハンディディーゼル回転計<改訂>

▼計測コラム

デジタル信号処理の基礎 - 3 “時間軸波形から周波数スペクトルへ”

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   (お願い:リンクURLが複数行に渡る場合には繋げてください)

◆◇◆お知らせ◆◇◆

1.小野測器ソリューション(株)の吸収合併
   小野測器ソリューション(株)は12月1日をもちまして(株)小野測
  器に併合されました。小野測器ソリューションの業務は小野測器内、
  基板ソリューションセンターが引き継ぎます。
  これに伴い、今までファミリー会社小野測器ソリューションとして
  独立しておりました製品 サービス等のページは小野測器内の製品 サービスに
  統合いたしました。URLは今まで通りで、変更はございません。
  今後とも何卒よろしくお願いいたします。

     http://www.onosokki.co.jp/OSS/

 

◆◇◆製品 サービス◆◇◆

  ■LV-1720レーザドップラ振動計 ** NEW **
    周波数範囲1~300kHz、最大0.1マイクロメータの分解能を実現したレ
    ーザドップラ振動計。光学系と信号処理系の一新により当社既存機種
    に比べて20dBUPの高感度化を実現、加速度検出器を取り付けることが
   難しかった微細能動部品・構造物の発生振動を高精度に、優れた操作
   性で測定することを可能にします。長年に渡る振動測定解析分野で蓄
   積されたKnow-howをベースに振動検出から、アナライザによる解析迄
   をトータルサポートします。

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/soundvib/lv1720.html

 

◆◇◆技術情報◆◇◆

1.アプリケーションカテゴリページ
  製品のKnow-Howを載せています。今月はレーザ測長器です。

  ■「レーザ測長器による真直度測定(ピッチング&ヨーイング)」
   LV-8600レーザ測長器を使用してのポピュラーなアプリケーションの
   一つに真直度測定があります。製品・部品の微細化並びに精密化に伴
   い製作加工分野で正確な真直度を出すことが求められておりますが、
   高精度で真直度を出すことは容易なことではありません。
   このページでは真直度の測定法をその原理を含めて詳しく解説します。

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/application/shinchoku.htm

アプリケーションカテゴリーページトップはこちら

http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/category/application.htm

 

2.よくお受けするご質問と回答ページ

  ■CF-3000 FAQ内に簡易操作手順書
   「トリガー・カーソル機能・データ長設定とアクティブ画面」
   CF3000をお使いになる場合、基本的な概念としてアクティブ画面や、
   2点間のデータ差を読み取るデルタカーソル機能、単発現象を捕まえ
   るトリガー機能を使った時間波形の測定手順を追加しました。

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/cf3000/cf3000FAQ.htm

  ■回転計 FAQ内に「BCD出力と正論理・負論理」
    回転計等のデータ出力としてポピュラーなBCD、このBCD出力の詳細を
   数学的背景を含めて解説しています。ページ下欄には表示値がBCDで
   どのように出力されるかのJavaScriptによるシミュレーションも用意しました。

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/tach/tachfaq.htm

  ■ディジタルゲージ FAQ内にGS-4000シリーズ取扱説明書
   PDFフォーマットでの正規取扱説明書を追加しました。

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/gage/gagefaq.htm

  ■ロータリエンコーダ FAQ内にSP-405ZA取扱説明書
   PDFフォーマットでの正規取扱説明書を追加しました。
   SP-405ZはSP-405ZAへ移行します。

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/rp/rpfaq.htm

  ■振動レベル計 FAQ内に「加速度・振動加速度レベルの相互変換」
   加速度(m/s^2)と振動加速度レベル(dB)の相互変換フォームをjava
   Scriptで用意いたしました。

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/vr/vrfaq.htm

 

3.FFT技術用語集ページ
   「パワースペクトルのリニア・ログ換算」
   パワースペクトルの表示Y軸値のJavaScript換算フォームを追加しま
   した。Vrms、V0-p、dBvr、dBV0-pの相互変換が可能です。

 http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/tech_term/cf_fft/cf3.htm

 

◆◇◆新着カタログ・資料◆◇◆

  今月のPDFカタログは新規2機種と改訂8種。

  ■RV-3150 リバーシブルカウンタ<改訂> [寸法変位]
   ロータリエンコーダやローラエンコーダ等と組み合わせ位置・変位・
   寸法等を演算表示するリバーシブルカウンタの10月末改訂最新版カタ
   ログです。

  ■LV-1720 レーザドップラ振動計<新規>[音響振動データ処理]
   製品 サービス欄でお知らせした最新のレーザドップラ振動計新規単品カタ
   ログです。CCDカメラユニットをはじめとする豊富なオプション群や
   検出からデータ解析・処理までのシステム構成等を詳しく解説しています。

  ■DS-2000 データステーション<改訂>[音響振動データ処理]
   11月改訂の最新版。多彩なハードウェア・ソフトウェアをアプリケー
   ション例を交えて詳細解説。DS-2000は音響・振動分野でのデータ解
   析・処理や、エンジン燃焼時の動的挙動解析等の計測ベースメントと
   してその可能性を拡大します。

  ■CF-3200J/3400J ポータブルFFTアナライザ<改訂>[音響振動データ処理]
   12月改訂の最新版。計測現場を選ばないフィールドユースの
   FFTアナライザとして現場機器の設備診断やフィールドバランシング、
   振動・騒音解析等幅広いご利用が可能です。

  ■LA-1200シリーズ普通騒音計<改訂>[音響振動データ処理]
   10月末改訂の最新版。定常騒音、変動騒音、道路交通騒音の測定用と
   して、4機種より最適なモデルがお選びいただけます。

  ■LA-1350/4350騒音計<改訂>[音響振動データ処理]
   10月末改訂の最新版。騒音計本体とマイク部を切り離し100m(LA-43
   50)/300m(LA-1350)までBNC同軸ケーブルで延長が可能です。

  ■無響室、防音室、残響室の設計・施工<改訂>[音響振動データ処理]
   小野測器では長年に渡る音響振動分野での経験をベースにお客様の用
   途に最適な無響室、防音室、残響室の設計・施工を承っております。
   もちろん単なる設計・施工に留まらずお客様の問題解決のためのコン
   サルティングから計測システム構築まで、トータルソリューションを
   ご提供します。

  ■DSシリーズ定常燃焼圧解析システム<改訂>[自動車関連]
   10月末改訂の最新版。エンジンの燃焼解析は、馬力・燃費といった基
   本性能や騒音振動という快適性及び排出ガスに関する耐環境性の向上
   といった様々なファクターのために益々高度な演算処理が必要となっ
   て来ています。このカタログは、DS-2000データステーションをベー
   スとした小型高精度な燃焼解析システムをご提案します。

  ■GE-1200 ハンディディーゼル回転計<改訂>[自動車関連]
   10月末改訂の最新版。燃料噴射管に検出器をクランプするだけで、
   4サイクルディーゼルエンジンの回転数を手軽に測定出来ます。

  http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/pdftop.html

◆◇◆計測コラム◆◇◆

デジタル信号処理の基礎 - 3 「時間軸波形から周波数スペクトルへ」

 最も基本的な周期信号である正弦波信号は、その周期の逆数となる1つ
の周波数成分だけから成り立っていますが、一般的に、任意の周期信
号やその他の複雑な時間信号は、いろいろな周波数成分から成り立って
います。

 騒音や振動などの機械構造物から発生する物理信号は、その機械の稼働
状況に関する「情報」(固有振動数や、回転体の周波数成分など)を多
く含んでおり、その信号の周波数成分を観察することにより、製品の良
否判定、機械の設備診断、製品の定量的な評価などに利用することがで
きます。

 時間信号の周波数成分を求める一番厳密かつ一般的な手法は、フーリエ変換
で、18世紀から19世紀にかけて生きたフランスの数学者フーリエの唱え
た理論「あらゆる時間波形は、三角関数(正弦波と余弦波)の合成により、
記述することができる」に基づいています。このフーリエ変換技術を使
って求めた信号の周波数成分を周波数スペクトルまたはスペクトルと言
います。これは白色光がプリズムを用いて7色のスペクトル(いろいろ
な波長の光)に分解できることと同様です。

 より詳しく言いますと、周期的信号には、フーリエ級数展開が適用され、
基本周期の逆数である基本周波数 f1 の正弦波・余弦波とその整数倍周波数
(高調波と呼ばれる)の正弦波・余弦波の合成として表現されます。
そしてそのスペクトルは、線スペクトル(または離散スペクトル)となります。
過渡的な信号のように非周期的な信号には、周期を無限大に延ばしたフーリエ
積分(フーリエ変換)が適用され、そのスペクトルは、連続スペクトルとなります。

 現実的には、無限大の時間データも収録できないし、無限大の計算も不
可能です。実際のディジタル信号処理では、離散数値化された有限区間
のデータのみから計算され、その有限区間の時間幅(時間
窓長)を上記で述べた基本周期として繰り返す時間波形と見なして、フ
ーリエ級数展開を実行します。

 詳細な内容は省きますが、このように連続時間波形x(t)からサンプルさ
れた有限個の離散時間データからの変換を、離散フーリエ変換(DFT)
と呼び、連続的なフーリエ変換と区別します。離散フーリエ変換から求
められた周波数スペクトルは時間窓長の逆数の周波数間隔に並ぶ
離散スペクトルとなり、そのデータを離散逆フーリエ変換することにより、
離散的な時間データに戻すことができます。

 DFT(Discrete Fourier Transform)は、そのまま計算すると時間がか
かりすぎるので、それを高速に実行させるアルゴリズムが高速フーリエ
変換(FFT:Fast Fourier Transform)です。FFTは、DFTの公式通りに計算
するのと比較して高速であるだけでなく、桁落ちなども少なく演算精度が
良いという特徴を持ち、周波数分析の最も基本的な技術となっています。

 次回は、周波数スペクトルの性質や時間波形との関係について述べます。

(by Himajin)

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編集後記

 先日は大雪、12月に雪が・・と驚くのは雪国の方には驚きでしょうか。
今年も流行語大賞が発表されました。今年の出来事をまとめたようで、
面白いですね。「ムネオハウス」に始まり、銀行の「貸し剥がし」、
「内部告発」に「拉致」事件の急展開、暗く重い話題から、癒しを求め
て「真珠夫人」のヒルメロヒロイン、そして「ベッカム様」を追って、
でも間違って「W杯」キャンプの中津江村へ来ちゃった。モー「タマち
ゃーん」と「声に出して読みたい(叫びたい)日本語」って感じでしょ
うか。でもうれしいニュースはノーベル賞の「ダブル受賞」おめでとう。
ふと思いつけば国内のことのようで国際的なことばかり。極めつけはい
よいよ「Godzilla」がアメリカ上陸? 

 今年も後わずかになりました。2003年良い年になります様に、皆様の
ご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

 

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  発行(株)小野測器 http://www.onosokki.co.jp/
     お客様相談室 mailto: csonosokki.co.jp
        編集責任者   野田 幸治

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