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XN-0821とDS-0221の両ソフトウェアで、1/H のときの微積分演算の順はどうなっているか

DS-0221汎用FFT解析ソフトウェアでは、周波数応答関数“H” に微積分演算を実行後、その逆数演算を実行します。 これに対して、XN-0821 FFT解析ソフトウェアでは、周波数応答関数“H”の逆数演算(1/H)を実行後、微積分演算を実行します。

例えば、加速度=A、力=Fとして周波数応答関数 H = A/F を測定し、逆数演算(1/H)と微積分機能で剛性(スティフネス)を求める際、剛性(スティフネス)=F/Xの“X”は、加速度 Aを2重積分して変位 X=A*{1/jω}2 を演算して求めますが、A は H の中に含まれているため、1/H の演算と微積分演算の順番が問題になります。H には A が分子にありますから、H を2重積分すると“X/F”が求まり、この逆数演算で“F/X”が求まります。1/H を先に実行すると“F/A”となり A が分母に来るため“1/X”は“1/A”を2階微分することになり、結果として“F/X”が求まります(式1)。

 式1

DS-0221の場合

剛性(スティフネス F/X)を求めるには、周波数応答関数(A/F)の逆演算機能 on と 2重積分を設定します。

XN-0821の場合

剛性(スティフネス F/X)を求めるには、周波数応答関数(A/F)の逆演算機能 on と 2階微分を設定します。

 

表1:XN-0821の場合:周波数応答関数 H と微積分演算の関係

  -- (jω) (jω)2 1/(jω) 1/(jω)2
  -- 1階微分 2階微分 一重積分 二重積分
H A/F
イナータンス
-- -- V/F
モビリティ
X/F
コンプライアンス
1/H F/A
アパレントマス
F/V
機械インピーダンス
F/X
剛性(スティフネス)
-- --

F:力 (N)、A:加速度 (m/s2)、V:速度 (m/s)、X :変位 (m)

 

XN-0821 周波数応答関数 A/F より剛性を演算する操作
  (周波数応答−逆演算と微積分)

  • 周波数応答関数のグラフをダブルクリックし〔グラフ〕プロパティを開きます。

  • 〔表示データ〕ページの【詳細設定】ボタンをクリックし〔周波数応答関数〕ページを開きます。

  • 〔周波数応答関数〕ページの「逆数演算:on」をチェックしOKボタンをクリックします(図1)。

  • 図1

    1. 〔演算〕タブをクリックし〔演算〕ページの「微積分:2階微分」を設定します(図2)。

     

     

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