MP-9810 / MP-9830 磁電式回転検出器の動作原理

MP-9810 / MP-9830 磁電式回転検出器は、内部に磁気抵抗素子、永久磁石、直流増幅器、電圧レギュレーターを組み込み、超低速から高速まで、歯車の回転速度を計測します。

MP-9810 / MP-9830 はセンサー先端に磁気抵抗素子を備えた検出部分を持っています。この検出部は2つの磁気抵抗素子MR1、MR2とマグネットからできています。 この検出部で検出した信号波形を波形整形することで、MP-9810 / MP-9830 は矩形波出力を得ています。

検出部は下図のように2つの磁気抵抗素子MR1、MR2とマグネットから出来ています。磁気抵抗素子は加わった磁界の大きさに比例した抵抗値を示します。 センサーの前方に磁性体(歯車)が存在すると、磁界の強さは変化します。このため、磁性体の位置がそれぞれの磁気抵抗素子に対して不均衡であると抵抗値も不均衡となります。 下図のように端子 ①~③ 間に一定の電圧を掛け、端子② の出力電圧を観測すると、端子② からの出力信号は歯車の形状をなぞるように変化します。

歯車が回転すると上記の変化が連続することになります。(下図参照)

磁気抵抗素子から得られる信号を波形整形して最終信号とします。磁気抵抗素子から得られる信号振幅は振幅 数十 mV と小さいため、 温度変化や回転速度の上昇などにより中点電圧が変化してしまうとデューティ比の変化や矩形波出力の消失が発生することがあります。

Last updated:20250327