人が付加価値の組織作り

浜田仁

取締役 常務執行役員

計測器の企業だからこその人財ポリシー
小野測器という会社は計測器メーカーで、計測したものを数値に表し、それを判断するということを生業としています。つまり正確であることが事業の大前提であり、経営思想となっています。その中で働く人財に求められることは、まずまじめで正直であること。計測した数値はウソをつきませんから、情報を正確に伝えることはとても重要になってきます。
例えば、異常値が出た場合にも、それを放置せず正面から受け止め、何故その値が出たのかと追求できるような姿勢が大切なのです。 計測の仕事は地道にコツコツと積み上げるもの。一足跳びに成果が得られるものではありません。それは個人の成長についても同じことがいえます。派手さはないかもしれないが実直であることが人物評価の大きな要素となってくるのです。


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誰もやらないから挑戦する価値がある

一方で、まじめにいわれたことのみをやっていればよいかというと決してそうではありません。当社の中でよくいわれる言葉に「誰もやらないから挑戦する価値がある」というものがあります。
小野測器は創業以来、新しいことにチャレンジし続け、今のポジションを築いてきました。ところが、会社の仕組みも仕事の中身も年数が経過するとだんだん失敗を避けるようになってきます。失敗を恐れていては人も組織もチャレンジがなくなり、ダイナミズムが失われます。リスクを減らすことは大事ですが、リスクを恐れてはいけない。失敗を恐れず、たとえ失敗したとしても、その失敗から何かを学んで自分の可能性を広げることが大切です。やるべきことを自ら考え、新しいことにチャレンジする気持ちが必要なのです。



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個性を尊重して、個人も会社も成長する

私は、事業において大切なことのひとつは「その人をいかに活かすか」であると考えています。一人ひとりの活躍があって会社の成果を生むわけですから。 さきほど「まじめ」であることと「自ら考え」て「チャレンジ」できることを挙げましたが、これは基本的な要素のこと。決してタイプ分けをして、一律に人財を評価しているのではありません。 その基本的要素の上にさらに個性があって、その個性を尊重していきたい。 技術への探求心が豊かな人、マネジメントに長けた人、海外で活躍する人、たくさんの個性が集まって会社は成り立つのです。そのたくさんの個性が、協調・協力してチームワークを生み、持続することによって個人も会社も成長していく。そんな、人そのものが付加価値であり、人が付加価値を生みだす組織でありたいと願っています。

※当社は人は財産であると考えているため、人財の【材】という漢字をここでは敢えて、【財】と表記しています。