家電製品や自動車など、私たちの身の回りの様々な製品・機械には駆動源としてモータが組み込まれています。モータは、製品・機械の重要構成部品として、製品・機械の性能向上のために高性能化 ・高効率化や、小型・軽量化 がはかられると同時に、環境面や快適性の面からの低振動・低騒音化が求められて来ています。 しかしながら、現在使用されているほとんどのモータにはトルクムラと呼ばれる問題があり、これが高効率化を妨げると共に、振動・騒音を発生させる原因となっています。 そして、この問題の発生要因の一つとしてコギングトルクと呼ばれる現象ががあります。コギングトルクとは、モータの構成部品である鉄心と永久磁石の作用によって、電流が流れていないときでもコツコツとした抵抗として感じられるものです。 このコギングトルクを減らすことによって、モータ出力の効率化と騒音・振動の低減を図ることが出来るため近年モータ性能を計る重要なファクターとして注目されています。 ここでは、コギングトルクを測定するために、TS-7700 トルクステーションを使用し、モータトルク検出器 MT-6200 に測定したいモータの軸を接続し、検出器内部のギヤドモータで軸を 極低速回転させながら測定を行います。検出器内部のギヤドモータは、0.5 〜 5 r/min の間で一定回転の制御が指定できるため、安定した再現性の高い測定を行うことが可能となります。
機器構成
解析データ例
|

● 3 r/min で回転させたときのデータ。1回転分のデータを表示しています。
(3 r/min=20秒で一回転)
● 波形そのものはモータによって異なります。
● 0 to peak の幅で評価する方法と、peak to peak で評価する方法の2通りの方法があります。 |
| ポイント
- 軸受けロスのため、ゼロ点を中心とした波形にはならないことに注意。
- 芯ずれが大きいとグラフ全体が一回転1周期のうねりを生じます。この様な場合、再度芯だしを行い再測定するか、芯だし時間短縮のために直近のピーク値で評価するなどで対策します。
- どのくらいの制御回転速度(r/min)で測定するかは、被測定モータ並びにお客様のこれまでの実績値に合わせて設定します。基準値はありませんが、実績としては 1 r/min が多いようです。なお、設定制御回転速度により結果データに差が現れることがありますが、これは、早く回すとピークがなまるためです。但し、低回転ですので、早く回すことによりロスが増えるほどではありません。
|
Revised: 2006/09/19 |